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更新日:2024年11月15日
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変革期を迎える今…
歴史・文化・都市個性を踏まえ、世界を視野に調和のとれた「仙台らしいダイバーシティまちづくり」を推進
組織や社会のちがいへの認識や受け入れの形は、「同化」から「すみ分け」、さらに「共生」へと広がり、近年は、多数者も少数者も安心でき、組織や社会に愛着や居場所感を持てる「所属(ビロンギング)」も注目されています。
ちがいを受け入れない、多数者に合わせる
ちがいを受け入れる、互いに干渉しない
ちがいを受け入れる、互いに影響し変化する、一体感が生まれる
ちがいを受け入れる、互いに影響し変化する、一体感が生まれる、愛着や居場所感が持てる
ダイバーシティ推進により、地域への愛着や参加意識が高まる、内外から人材や投資を呼び込む、新たなアイデアやイノベーションを生み出す源泉になるなど、さまざまな効果があると考えられています。
高等教育機関や、民間企業の支社・支店等が集積し、多様な人材が集まり、豊富な関係人口を有しているほか、起業支援等にも力をいれています。
古くから市民運動と行政の連携の中で、バリアフリーまちづくりや環境美化運動などの取り組みが進められ、1999年には全国初の公設民営の市民活動サポートセンターを設置。市民活動団体等のアイデアや、若者の発想を取り入れた取り組みも進めています。
伊達政宗公による慶長遣欧使節派遣は、仙台を起点とした国際交流のさきがけとも考えられます。約120年前から留学生に門戸を開き、全国に先駆けて国際姉妹都市を締結するなど、市民レベルでの交流が継続し、近年は東北大学の国際卓越研究大学認定(見込み)など、世界を見据えた大きな変化の時期にあります。
本市の歴史・文化や都市個性への誇りと愛着を土台とし、これを尊重しながら仙台にふさわしい多様で調和のとれたまちを目指して実践を重ねる、「仙台らしいダイバーシティまちづくり」を進めていきます。
日本初となる大学への女子学生入学や、留学生への門戸開放、全国に先駆けたバリアフリーまちづくり、多様な主体が担う防災・減災の取り組み等、本市の多様性を尊重する歴史や文化、市民協働といった都市個性を大切にし、ダイバーシティまちづくりの推進力に変えていきます。
多様な主体が参画し、さまざまな価値観や発想、視点が交わることで、新しい気づきやチャレンジが生まれ、地域課題の解決等にもつながります。「当事者が関わる」、「参加や議論の場を設ける」、「さまざまな機関や団体、事業者と連携する」などの取り組みを積極的に検討・実施します。
さまざまな機会を通じ、多様性に触れ、理解するための取り組みを推進します。また、市民活動や企業活動におけるダイバーシティ推進の機運を醸成するとともに、民間の発想やスピード感をダイバーシティまちづくりに生かすため、積極的な官民連携により地域全体で進めていきます。
施策を検討・実施する際に考慮すべき視点として以下の4つを掲げ、共通する事項として、デジタルをはじめとしたさまざまな技術の活用を位置づけます。
ちがいにより不利益を受けたり、排除されたりすることのない社会を目指す取り組みは、ダイバーシティ推進の基本です。さまざまなちがいに対する理解を進め、多様な価値観やニーズを踏まえた柔軟で配慮ある制度やサービス、ルールを整えることにより、誰もが安心して快適に暮らせるまちを目指します。
制度等の影響を受ける当事者の意見を聴く場の設定。合理的配慮。ユニバーサルデザインの発想の導入。
必要に応じ個々に合わせた支援内容の調整など公平な対応。いわゆる「マジョリティ」側の不平等感や不安に対応した説明・周知。
人にはさまざまな属性や立場があり、誰もがちがいを持つ当事者です。一人一人にどのような価値観や意見・考えがあり、ニーズがあるのかを理解しようとし、互いに尊重されることが重要です。ちがいへの理解を深める取り組みや、多様な選択ができる仕組みづくりにより、多様性が尊重されるまちを目指します。
ちがいがあることを基本とした思考。ちがいを持つ個々の職員が力を十分に発揮できる環境づくり。学びや疑似体験の機会、対話や交流の場の創出。
多様な選択が可能となる取り組みの推進。地域や組織が多様な考え方に触れ、意識を変えるきっかけづくり。ちがいを尊重することで生まれる変化についての丁寧な説明等。
多様な人々が交流し、それぞれが持つ知識や経験、考え方などが掛け合わされることで、新しい発想やイノベーションが生まれ、それがまた新たな人材や投資を呼び込むという好循環につながります。ちがいを受け入れ、尊重し、良い形で互いに影響し合うことで、ちがいを強みに変え、属性に関わらず誰もが成長の機会と恩恵が得られ、地域全体が成長する包摂的成長(インクルーシブ・グロース)を目指していきます。
多様性を認め合う環境整備。当事者や少数意見に積極的に耳を傾ける。ちがいは克服しなければならないものではなく、価値あるものという考え方の浸透。
多様な主体が参画できる仕組みづくり。交流・対話の推進。多様な才能の発表の機会や表現の場の創出。魅力的でアクセスしやすい公共空間の整備や都市インフラの確保。
局区・分野・産学官民など多彩な連携施策を積極的に立案。地元中小企業のダイバーシティ経営の促進。スタートアップ企業への支援強化。
人は関心のないことには気づきにくいことから、意識的に「誰か取り残されていないか?」と目を配る必要があります。取り残されている人への気づきや支援を広げるためには、これまでの市民協働によるまちづくりの積み重ねを生かし、地域の中にさまざまなつながりや支えあいの仕組みを作っていくことが重要です。視点1から3までの取り組みに加え、視点4により確認と点検を繰り返すことで、誰一人取り残されない社会の実現を目指します。
データ等の収集・分析・公開。必要なデータの検討に専門家等の意見を取り入れる。
ちがいは内面的で見えにくいものもあることに留意。いわゆる「マイノリティ」と「マジョリティ」の流動性への理解。無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)の理解促進等。
誰もがケアし、ケアされる存在として支え合う視点を重視。地域への愛着と居場所感が感じられることで多様性をより大きな力へ。多様な人が受け入れられるさまざまな「居場所」を創出。
双方向性や即時性といった特徴をもつデジタルなどの技術はコミュニケーションの可能性を広げるとともに、「公平性の確保」や「アクセシビリティの向上」に役立ちます。多様な人材の知識や経験、価値観の掛け合わせは、新たな技術開発を促す源泉であり、新技術に倫理的・法的・社会的な課題がないか多角的に検証し、信頼性を高めるためにも多様な視点や意見が重要です。ダイバーシティとイノベーションを交差させながら、地域全体の成長を目指します。
公共データ等の共有・分析による施策立案・現状評価・向上の循環創出。
技術の活用による公平性・利便性の向上。オンライン等の活用による市民参加の環境整備。
多様性に配慮した新たな技術開発の促進。スタートアップ企業が活躍できる環境づくり。
推進指針の策定後、仙台市ダイバーシティ推進本部会議において、状況確認およびダイバーシティ推進に向けた協議を行い、全庁あげて取り組んでいきます。
また、ダイバーシティまちづくりの指標となるさまざまな分野の幅広いデータをデータブックとして取りまとめ、定期的に公表していきます。
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