ページID:36318
更新日:2024年5月14日
ここから本文です。
3月20日(火曜)は、宮城野区の「のびすく宮城野」を訪問し、宮城野区での活動を中心に子育て支援に取り組む、4つの団体の皆さんと懇談しました。
懇談の前には、少しの時間でしたが、お母さん方と赤ちゃん、そして元気いっぱいな子供たちと交流しました。
NPO法人MIYAGI子どもネットワーク
代表理事 齋藤昭雄さん
のびすく宮城野副館長 武田陽子さん
活動概要
・児童館等の指定管理(仙台市内6館、多賀城市2館)
・子育て支援、託児事業
・子育て情報メール配信、情報誌(MIKONETつうしん)発行
SENDAINPO子育て応援隊ピンポンパン☆
代表 菅野理枝さん
活動概要
・未就学児の親子体操(みやぎ生協新田東店内で午前・午後各30分毎月20回)
・市民センター等でイベント開催(人形劇、親子あそび、情報交換会、相談)
NPO法人ぞうさんの家
理事長 木村秀三さん
活動概要
・障害を持つ小学生から高校生を対象に、放課後や夏休み等のデイサービス事業実施
・専門スタッフによる絵画と陶芸の創作活動を通した支援
鶴ケ谷東民生委員児童委員
主任児童委員 宍戸淳子さん
活動概要
・親子交流の場の提供、子育て相談会
(鶴ケ谷コミュニティ・センターで毎月第1・第3水曜日開催)
MIYAGI子どもネットワーク 齋藤さん
MIYAGIこどもネットワークの創立は20年ほど前になります。当時、自分たちが子育てに関していろいろな勉強会などをしていまして、自分たちが出来る身近なことからやっていこうということで、理由を問わない託児事業を立ち上げたのが始まりです。
育児のために自分のやりたいことができない、そういったお母さん方にとって一時的に子供を預かる仕組みがあれば助かるのではという思いだったと思います。
創立以来、「子供支援」、「子育て支援」、「子育て情報の提供」という3つの理念のもと、楽しくみんなで子育てするのだという、基本的な姿勢は変わらず持ち続けて活動しているところです。
市長
乳幼児の一時預かりは、ここ「のびすく宮城野」にも引き継がれていますね。さきほど、懇談の前に、利用されている方々とお話をさせていただいたのですが、男性もお子さんを連れていらしていました。齋藤さんのご自身の子育ての頃は、男性が関わると言うことが少ない時代だったのではないでしょうか。
齋藤さん
そうですね、私も共働きでしたが、男性はどうしても今と比べると子育てへの関わりが格段に少ない時代でした。今は、男女の区別なく子育てに参加しやすい時代になりました。
市長
「のびすく宮城野」でもお父さんやおじいさん方の姿が見られるようになっていることは、よいことですね。施設運営の気風そのものが、気兼ねなく利用できる雰囲気を作っているんだと思います。ありがとうございます。
子育て応援隊ピンポンパン 菅野さん
孤立しがちな子育て環境の中で、親子遊びなどを通して親子の触れ合いを深めたり、仲間づくりの手助けを行いたいという思いから活動を始めました。私たちの活動のホームグラウンドは、宮城野区の小鶴新田駅近くにあるみやぎ生協新田東店内の子どもの遊びスペースです。毎月20回程度、午前と午後の30分間活動しています。一回当たりの参加親子は10組程度、活動は年240回ほどですので、年間の参加延べ人数は約5,000人になります。
市長
メンバーは、保育士、幼稚園教諭、レクレーションインストラクターの資格を持つ皆さんと伺っていますが、菅野さんはどのような経験をお持ちですか。
菅野さん
児童館に勤務した経験があります。そのときに、「子どもたちにとっても働いている親にとっても安心安全な場所で守ってもらえて、今の時代はすごくいいですね。」と言ったところ、「それはどうかな。子どもは親に行きなさいと言われて来るわけだから」とおっしゃる方がいました。つまり、親にとっては、児童館がすごく便利でいいところですが、子どもにとっては学校で管理され、また児童館で管理されて大変なんだという見方もあると気付いたことを思い出します。
齋藤さん
私どもの団体の研修の中でも、保育所は親の都合で有無を言わさず預けられる場所ですが、児童館は学校でもない、家庭でもない、第3の場所としての魅力といいますか、子どもが自らの意思で「自分から行きたいという場所」となり、行って楽しかった、良かったと思える場所と時間づくりをしなければならないという意見が出るのですが、なかなか難しいですよね。
市長
お子さんの側からすると、児童館に「預けられている」ですか。今は核家族化で、親御さん自身も自分だけで子育てするというのは非常に難しい時代。その手助けをするのが児童館の役割だと思うのですが、子ども目線となると違ってくるのですね。
菅野さん
コミュニケーションを通しながら育っていく、親も同じだと思うんですね、子育てのヒントとなることをみんなで共有して、楽しんでワクワクする子育てができたらと思います。
ぞうさんの家 木村さん
「ぞうさんの家」を立ち上げて、3年目になります。
障害を持つ小学生から高校生を対象に、放課後や夏休み期間などのデイサービス事業を行っています。メンバー8名で運営しておりまして、登録している子どもたちが28名、毎日6名から10名くらいが通ってきています。
私たちの支援の特徴は、造形を通して一つの作品が出来上がる喜びを感じることにより、自己肯定感と自尊感情からなる豊かな心を育みたいというところです。
簡単に言いますと、「子どもに放課後の時間を楽しく笑顔で過ごしてもらう」というのが私たちの目標です。
中には造形的な力を培って良い絵を描いたりデザイン力があるのに能力を活かせず、学校を卒業後も進路が決まらないでいる方もいます。そういう方々が造形的な活動ができる就労継続支援や支援事業の必要性を感じているところです。
市長
まさに行政ではなかなか手が届かないところを担っていただいていることに感謝いたします。素敵なところで力を蓄えた子どもたちが陶芸や絵画などを作り、自分の収入にもなるような仕組みができてくると安心ですよね。アーチルなどとも連携していただければと思います。
「子育てサロン・つるがや 宍戸さん
鶴ケ谷東地区の民生委員児童委員協議会の一員で民生委員をしております。その中でも私は主任児童委員というのをしております。民生委員というのは、本来であれば高齢者の方だけではなくお子様も対応するものなのですが、なかなか目を向けることが難しくなってきたということで主任児童委員制度が始まったと聞いています。
私どもの地区では平成18年から「子育てサロン・つるがや」というのを開催しております。育児は孤立しがちな傾向にありますので、そういった方々が地域の中で気軽に楽しく集える場をつくろうということで、予約は必要なく無料でお子さんの機嫌のいいときに、連れて歩けるときに来てくれればいいかな、というスタンスで月2回を目安に開催しています。1回で10組から15組、大体20人から30人位の子どもとお母さん方が集まります。スタッフは民生委員で、60代後半から70代まで近所のおじいちゃんおばあちゃん世代と、子どもたちとそのお母さんたちという感じで接しています。
市長
民生委員のご年配の方々に地域のおじいちゃん、おばあちゃんのような形で関わってもらえて、利用されているお母さん方はどのような感想をお持ちですか。
宍戸さん
普段は子どもと2人だけで家にいるので大人と話す機会がないというお母さん方もいらっしゃいます。そのような親子がサロンに来ますと、子どもも見知らぬおじいちゃんおばあちゃんに慣れてくると膝に乗ったりしたりするんですね、そのうえ周りの大人からも見られているということを意識していくので、とても好評です。
市長
サロンを開催されてから12年というお話でしたが、当初に利用されていたお子さんはずいぶんと大きくなられたのでしょうね。
宍戸さん
そうですね。小学校の入学式などに参加しますと、2、3歳のころにいらしていたお子さんをお見かけすることもあります。思わず自然に近所のおじいちゃんおばあちゃんのように「大きくなったね」とお母さんにも声がけしますと、その頃のことを思い出してくださいます。
市長
活動を通して、ご年配の皆さん方も元気をもらっているのかもしれませんね。
のびすく宮城野副館長 武田さん
昔は自分の母親や近所の人に聞くことができた子育てのことが、今日は核家族化が進み、見本がない中でどうやって子育てしていったらいいのか悩んでいる方が多いと感じています。のびすくでは相談事業も行っていますが、離乳食や夜泣き、病気、病院に行くまではないけれどもこのような時はどうしたらいいのか、という相談などが多くなっています。
また、一時預かりは、2、3時間でも利用していただいて、お母さん方の子育てに対する悩みなどをリフレッシュしていただきたいとの思いで携わっております。
市長
のびすくは、今年若林にも開設され全区展開となりました。子育て支援の拠点として発展してほしいと願っているところですので、これからもよろしくお願いいたします。
市長
本日の懇談で、多岐にわたり課題をあぶり出していただいたと思います。親も子育てをしながら、親としての勉強というのを重ねているんだろうと思いますし、その足りないところを皆さん方の様々なサポートによって、親子が豊かに育っていくということを改めて認識をさせていただきました。
仙台市といたしましても、その後押しができるように、知恵をしぼってまいりたいと思います。今日は、お時間をいただきまして、大変ありがとうございました。
お問い合わせ
Copyright©City of Sendai All Rights Reserved.