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更新日:2024年10月31日
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7月30日(月曜)は、泉区真美沢公園の整備を通して地域コミュニティの推進を図るための活動をしている「真美沢公園を美しくする会」の皆さんにお話をうかがうため、黒松集会所を訪問しました。
真美沢公園にもご案内いただき、日頃の活動の状況などについてのご説明をいただきました。
「地域のことは地域で」という趣旨のもと、真美沢公園の環境整備とPRイベントを中心に活動を展開しています。
●「真美沢公園を美しくする会」3つの「や」
やれる時に、やれる人が、やれることを。
みんなで真美沢公園の再生・活用についてのアイデアを出し合いながら、誰もが無理をすることなく、みんなが集える安心・安全な公園づくりを通し、地域コミュニティの活性化を目指す。
●活動内容
・環境整備活動
下草刈・笹竹伐採・清掃・遊歩道整備
・緑化活動
桜、ツツジ、モミジ等の植樹・花苗植付
・啓発イベント
桜まつり・自然観察会・コンサート
・その他
出前授業・仙台市主催緑化活動、復興事業への参加(どんぐり苗木育成プロジェクト)
会長 佐藤 斌夫(さとう あきお)さん
副会長 小野 諄一(おの じゅんいち)さん
副会長 白木 新一郎(しらき しんいちろう)さん
事務局長 尾地 浩(おち ひろし)さん
佐藤さん
真美沢公園の以前のイメージは、子ども達が遊ぶのに危ないから入っちゃダメだというのが約27~8年続いていました。
何とかしたいと思っていたところ、市民センターと一緒に事業を行うことになり、草刈りなどの整備から始めました。
当時の状況は、草ぼうぼうで入口もわからない状況だったのですが、ようやくわかるような状況になりました。
市長
いろいろと手を加えて、今日のようにしてくださったのですね。
子ども達に公園を使ってもらいたいというだけでなく、地域の皆さん達がいろんな思いを持っていたからこそ、今があるのだと思います。
公園を自分たちの手で変えていくということで、目に見えていろんなことが出来るようになったのですね。
人が集まってくるようになったと実感されていると思います。
佐藤さん
それが一番うれしいことですよね。
この春、地下鉄から見えた桜がきれいだということで、わざわざ八乙女駅まで戻って公園まで見に来たという人がいて、感激しました。
ここにこんなにきれいな桜が咲く公園があったんですねと言われて、うれしく思いました。
白木さん
仙台市が松の木を切ってくれたりして、暗い公園が明るくなりました。
見通しがよくなったことで、あんなところに東屋があったとか気づいてもらえるようになりました。
桜まつりやイベントをやることによって、地域の人が集まって関心を持つことで多くの人々公園に入って来るようになることはいいことだと思います。
みんなが気軽に入って来られるような、いろんな人が来やすい明るい公園にしたいと思っています。
市長
公園の面積はどれくらいありますか。
尾地さん
全体で8.3ヘクタール、仙台市として所有しているのは3,000平方メートルくらい、その他は国(林野庁)、遊歩道の部分は仙台市が無償貸与を受けて整備していると聞いています。
国の部分も手を入れていいよと言われていますが、行政へのいろいろな手続きが別々になります。
仙台市の所有の部分では、泉区の公園課に話しをして、比較的スムースにいっています。
そんなところを中心に整備しています。
市長
学校から、皆さんに通学路をきれいにしてほしいとの話しがあって、町内会と話し合い、そこから地域ぐるみでの活動が広がったとうかがっています。
小野さん
自分たち自身が手をかけていくことが大事で、行政の手を借りてしまうとおもしろくないと思っています。
我々の力で中長期的には皆さんが集まれる公園にしたい、人を集めるにはイベントをしなければ集まらない、それに合わせてきれいな公園にしたいと考えています。
市長
これはいい形で進んでいるのだなという感想を持たせていただきました。
佐藤さん
資金繰りとしては、いろいろな民間企業の助成制度に応募し集めています。
市長
いろいろな知恵をしぼって企業などにも応募されての資金集め、苦労されていますね。
学校と連携して、元々通学路の安全というところから始まったけれども、子供達と森を造っていこうという事業に対しても取り組んでいる、これはとても素晴らしいことだと思います。
尾地さん
元々学校と地域の皆さん、町内会と学校との連携が強い地域であり、この事業を進める時に、連合町内会長さんがそれぞれ活動している方に声をかけて、子供達のためにやりませんかとスタートしているので皆さんが協力してくださいました。
また、地域が協力してくれると、学校もそれに応えてくれます。
八乙女中学校では元々地域の要請に答えて、夏まつりのお手伝い、運動会のお手伝い、施設での演奏活動などを行っています。
その活動の一環として、会の活動を手伝うこととなりました。
始めに、生徒会の生徒が定例会議に参加し、子ども達の意見も多く出してくれました。
ただし、子ども達の意見と大人の事情で運営会議が迷走したこともありました。
その後は平成27年から会が発足したのですが、一番最初に子ども達のためにという動機があったため、子供達をどう巻き込むかということから自然に現在の活動になっています。
市長
自然観察会や小学校の出前事業など、学校との活動役割分担はどのようにされているのですか。
尾地さん
自然観察会に対しては、役割分担として来場者に対する説明は中学校の先生が行い、受付や資料の配布やお年寄りのフォローとかは中学生が行っています。
出前授業に関しては、学校からの要請で行っています。
市長
どのようなテーマで授業を行っているのですか。
尾地さん
「真美沢公園を美しくする会について」です。
公園の種別などを教えながら、真美沢公園はどうなのかを教えています。
環境という大きなテーマをダイレクトに考えるのではなく、環境というのはすぐとなりの公園の木を切ったり、緑を植えたりすることで環境は改善される。
そういった小さいことを積み重ねていけば地球の環境問題も大きく変わるということを話しています。
市長
実際子ども達と触れ合ってみてどんな感想をお持ちですか。
白木さん
授業の中で質問が多く出て、やってよかったと思います。
その後に自然観察会にも生徒が参加してくれることもうれしく感じています。
尾地さん
今の黒松小学校の校長が荒浜小学校の最後の校長で、防災教育など荒浜地区の方を呼んで、授業をされており、それがどんぐりの話しとリンクして、真美沢公園を美しくする会と一緒にやらせたいということで話しが進んでいったと思います。
どんぐり苗木育成プロジェクトとは
真美沢公園内のどんぐりを苗木に育て、それを津波で被害を受けた東部沿岸地域に植樹して、緑の再生を目指す取り組みです。地域の学校・保育所・幼稚園等に呼びかけ、平成31年11月頃の植樹に向けてどんぐりの苗づくりを行っています。
市長
どんぐりの苗を育てていきましょうということを思いつかれて、どのくらいになりますか。
尾地さん
去年の11月に苗を植えて、半年くらい経ちます。
本当は植樹するまで3年かかると言われているのですが、来年の植樹スケジュールを確認したら、途中からこの話しを出したものですから、頑張って2年で育てて植樹したいと思っています。
市長
拾ってきたどんぐりでちゃんと芽を出すのですか。
尾地さん
発芽率6割くらい、その後植樹までいくのは2割くらいと考えています。
市長
子ども達がみんな手をかけて育てたのですか。
尾地さん
そうです。特に八乙女中学校は1人1個なので少し違うのですが、他のところは我々が拾ってもらったものを植えて、保育所や児童館に運んで育ててもらっています。
実際植える場所に連れていって体験させることが、将来に向けて繋ぐという意味では大切だと思います。
市長
公園整備だけでなく、いろいろな地域に対するいろんな活動をされているというのは、ありがたいですし、ご苦労も多いでしょうし、頭が下がる思いです。
今日は会の中でも中心的な役割を担っているメンバーの方々との懇談ですけども、皆様のバックには会員の方々25名とその外側にも大勢の方々が関わって、この地域をよくしていきたい、また仙台の震災からの復興についても、考えていらっしゃるのですね。
皆様のように市民の皆様が自らこういうことをすべきじゃないかということがあったら、それに立ち向かって、まず自分たちでやってくださる。
行政が気づかない部分も、お気付きになっていだだけるということと、あわせて行政が中々出来ないことを皆様に助けていただかなければならないと思います。
佐藤さん
私たちは出来る限りことはするけど、出来ないことは出来ないと考えています。
出来ないことは行政にお願いしたい。
やれる人がやれる時にやらないと長続きしないと思います。
市長
そういうふうに一人一人市民の方が、みんなそう思っていただけたら、すごくいい街になりますね。
尾地さん
行政に対してこれをやってほしいは止めましょうと、自分でやれることはやって、行政と相談しながら進めていきたい。
1年で終わるのではないので、続けていくことが大事だと思います。
何か造ってもらえないからダメではなくて、我々でも出来ることはあるし、ということを話していこうと思っています。
市長
今日は皆様から力をいただきました。
今後もよりよい市民協働を進めてまいりたいと思います。
本日はありがとうございました。
懇談会終了後に公園の視察をさせていただきました。
真美沢公園は、団地の中のほっとする空間です。
実際に整備されている場所で、整備の苦労話などをお聞きし、改めて市民協働の大切さを実感しました。
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