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更新日:2024年12月17日
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文化財は、仙台市の歴史や文化の正しい理解のために不可欠であるとともに、将来の文化の発展向上の基礎となることから、その適切な保存・活用を図ることは極めて重要です。
文化財課では、埋蔵文化財の発掘調査や文化財の指定・登録、整備、保護・普及啓発など、文化財の保存と活用に関する業務を行っています。
ここでは、文化財課の業務が私たちの生活にどのような形で関わり、もしくは役立っているのかという視点から、文化財の業務を分かりやすくご紹介します。
埋蔵文化財は、その名のとおり「地中に埋まっている文化財」のことです。
埋蔵文化財が見つかった、またはあると考えられる場所は「〇〇遺跡」と呼ばれます(正確には「埋蔵文化財包蔵地」)。現在、市内には約780ヶ所の遺跡の存在が明らかになっています。
埋蔵文化財は、わたしたちの祖先の足跡をしるした貴重な資料であり、歴史を正確に知るために欠かせないものです。また、遺跡は一度壊してしまったら、二度と元には戻りません。
このため、遺跡やその周辺で公共工事や民間のビル建設等の開発が行われるときには、事前に発掘調査を行い、遺跡の記録を残すこととなっています。
発掘調査では、遺跡の状況(年代・範囲・遺構や遺物の状況など)を詳しく調べます。調査が終了したら、調査成果を報告書にまとめ、ホームページや図書館などで市民に広く公開します。また、出土した遺物についても、重要なものは仙台市博物館などで展示公開します。
こうした調査成果は、以下のような形で広く生かされています。
・教科書への反映を通じた、子どもたちの学習
・生涯学習の素材
・観光資源
・考古学などの学術研究
ひとくちに文化財といっても、その重要度や貴重さは様々です。
文化財のうち、特に重要なものや、保存が望ましいものについて、社会に広く認知してもらうとともに、その修理や維持管理を支援することは、文化財を将来にわたってきちんと守り伝え、将来の文化の発展につなげていく上で大切な取組みです。
このため文化財課では、条例に基づき、上記のような文化財に「指定文化財」や「登録文化財」という位置付けを与える取組みを行っています。
また、こうした指定・登録文化財等の保護を図るため、文化財の修理、伝承者養成、所有者への助言、技術保持等に対する補助、史跡の公有化、説明板の設置、史跡の除草清掃等にも取り組んでいます。
仙台市には、本市や我が国にとって特に重要な文化財が存在しており、これを適切に保存・活用していく必要があります。例えば、仙台城跡は「仙台発祥の地」として仙台を象徴する場所と言え、また本市で最も観光客が訪れる場所でもあります。
ここでは、本市が整備を行っている主なものについて、沿革や取組みの内容をご紹介します。
1.仙台城跡
仙台藩初代藩主・伊達政宗が慶長5(1600)年に築城を開始した城で、平成15年度に国史跡として指定されました。平成30年度に史跡の保存と活用の基本方針となる「史跡仙台城跡保存活用計画」を、令和2年度には具体的な整備手法やスケジュールをまとめた「史跡仙台城跡整備基本計画」を策定し、各種整備や発掘調査などに取り組んでいます。
2.陸奥国分寺跡・国分尼寺跡
奈良時代の中ごろ聖武天皇によって建立された国分寺・国分尼寺のうち最も北のものとされます。陸奥国分寺跡は大正11年度に、陸奥国分尼寺跡は昭和23年度に国史跡として指定されました。平成24年度に「史跡陸奥国分寺・国分尼寺跡整備基本計画」を策定し、ガイダンス施設や多目的広場などの整備を行いました。
3.仙台郡山官衙遺跡群
東北最古の役所跡であり、多賀城造営以前の陸奥国府として、平成18年度に国史跡として指定されました。令和5年度に「史跡仙台郡山官衙遺跡群保存活用計画」を策定しました。現在、将来の整備に向け、史跡地の公有化とともに、「整備基本計画」の策定を目指しています。
本市では、市民の皆さまが地域の歴史や文化に対する理解を深め、ふるさとへの誇りと愛着を持てるよう、様々な普及啓発事業に取り組んでいます。
特に、次代を担う子ども達への理解促進に力を入れており、文化財課職員が講師として学校を訪問する出前授業、遺跡等での校外学習の受け入れや職場体験などに積極的に取り組んでいます。
その他にも、文化財展や遺跡見学会、市民の方を対象とした出前講座やまち歩きイベントの開催、歴史ボランティアの養成、ホームページや各種SNSによる情報発信、文化財に関するパンフレットや報告書の刊行なども行っています。
今日、あなたの住むまちに文化財課職員がお邪魔しているかも?