ホーム > 市政情報 > 広報・広聴 > 過去の市長記者会見 > 市長記者会見 2009年度(平成21年度) > 8月 > 市長就任にあたって(発表内容) > 市長就任にあたって(質疑応答)
ページID:7424
更新日:2016年9月20日
ここから本文です。
これまで何回もこの庁舎に入りましたし、長い時間を過ごしてきましたが、今日の数時間は私にとって、まるで初めての場所に足を踏み入れたような感じです。ある種、新鮮というよりは、緊張した時間を過ごし、少し肩が凝っているかなと思います。
午前中に急患センターに視察に行きました。夏で少し落ち着くのではないかと思われた新型インフルエンザの患者が、ここのところ全国的に急激に伸びています。仙台市の患者発生数は全国に比べれば低い状況ですが、やはり秋口にかけて油断することなく、今からこの動向をきちんと踏まえて対応していきたいということが、一番念頭にある課題です。
基本的にはメディカルアクションプログラムでまとめられた対策は、特に5月の患者発生以降、有効に機能してきたと思っていますので、その路線は踏まえていきたいと思います。
ただ、現在の患者の拡大が、どのようなスケールやスピードで展開されていくのかを、十分に注意深く、感染拡大のスピードに負けないような対応が必要であると思っています。
患者の拡大が全国的に続いています。仙台では全国ほどの数ではありませんが、やはり増えているということを先ほど申しました。それに伴い、今日伺った急患センターへの患者数が増えていった場合、救急医療事業団理事長の説明にもありましたとおり、例えば現在予定している待合室では患者を収容しきれなくなったときにどういう方策があるか、また、重症者が入院されるベッド数が今後どれほど必要になってくるかなど、先を見据えながら対策を組み立てていく必要があるだろうということです。
あえて聖域なき行政改革ということを最初に話をしたということは、さまざまな職場でこれからは民間でできることは民間で、ということを行革のプランの中で考えていかなければならないということです。
また一方で、人件費や手当て、給与制度の問題も、当然その中では項目として浮上してきますので、その場を預かる職員や業務を担当している職員から見れば自分の仕事がどうなるのかなど、いろいろな懸念を持つ職員もあると思います。
そういう気持ちは十分に汲み上げて意見を聞きながら、しかし、やらなければいけないことは仙台市全体としては取り組まなければなりませんし、その先頭に立つ私も決断が難しいものであっても、あえて決断しながらやっていく場面もあるということを、冒頭にお話をしたつもりです。
敬老乗車証につきましては、高齢化圧力といいますか、人数的な拡大が急激に進む中で、今の制度のままでは後年度の財政負担が非常に大きくなるということは明らかです。
制度の維持をして欲しいという声は、選挙期間の中でも聞いておりますが、私どもとしてどのような案であれば高齢者人口の増と制度が両立するのか、いろいろなモデルケースがあると思いますので、これらを踏まえながら事務方と検討して成案を得ていきたいと思います。
当然、議会やその他にもこの件については議論をいただく場が出てくるだろうと思います。
この狙いについては私の出馬会見の際にも申し上げましたが、場合によっては職員にも民間活用などでいろいろな痛みがあるこれからの時代に、幸い私自身は退職金が生活するうえで必要ではないということもありますので、削減できるものは身をもって削減し、私自身の気持ちをお示ししたいということで、マニフェストに入れさせていただいたということです。
これは条例改正を必要とするものと理解していますので、いま最終的な調整をしてもらっていますが、私としては来るべき議会に、これをお認めいただくような条例案を提出できればと思っています。
そうです。
私と各政党の関係は今回の市長選におきましては、私としては普遍的市民党という立場でご支援をお願いしました。幸いにも市議会もそれにご理解いただき、自民党的な方からそれ以外の党派までお汲みいただいたということで、いわば党とは等距離の関係です。
今日までは就任前でしたし、これから議会に向けて私自身も勉強を重ねなければならないという時期ですので、特定の方を今回の衆議院議員総選挙において応援するという予定はありません。
いままでも議会で議論があったテーマとしては、政策調整局のこれからということがあろうかと思います。いまは年度の途中ですので、すぐに局という大きなレベルのものを改変するということは適切ではないと考えていますが、来年度の組織、人員を考えていくうえでは私なりに成案を得ていきたいと思います。
いまのところ検討委員会というものは考えていませんが、私自身、他都市のケースを調べ、企画、総務、財政といったもののあり方を勉強しながら、また当然、議会その他からもいろいろなご意見をいただけるものと思いますので、それらを踏まえながら組織としてのあり方を判断していきたいと思います。
お目にかかるという機会はありませんでした。
前任の梅原市長には、私と違って市長として4年間の経験がありますし、身近で仕事をさせていただいたという意味で私をご存知なわけですので、先任の市長をされた経験と、私を見てからのご意見だと思います。経験のない私としては謙虚に、これも一つのご示唆として受け止めたいと思いました。
例えば挨拶の原稿などが少しずつ上がってきていますが、なるべく言葉遣いを私にあわせて平易にといいますか、あまり四文字熟語的なものを並べることが得手ではないので、奥山という人間が話しておかしくないように、言い回しを私らしくして欲しいという要望をしました。
目下、いろいろと考えているところです。現在の一人という体制ではなかなか難しいと思っていますので、時期は未定ですが、複数の体制で私を支えていただけるように考慮していきたいと思います。
進退については、辞職を申し出るということで、その願いは預かり置きをしています。私としては、直近に議会も迫っていますので当面の間、私を支えていただきたいというお願いを申し上げるつもりです。
緊急経済対策については、第3回定例会に向けて事務的に進めていただくようにお願いをしていますが、最終的な調整の段階だと思います。今日の時点では詳しい数字や構成について報告を受けていませんが、次の会見で別途ご説明したいと思いますので、その際には勉強してきちんとご説明できるようにいたします。
補正予算案では、選挙期間中に約束したことをやっていきたいということと、学校関係ではいくつか国の予算を使い、設備の充実などを入れています。やはり子供たちの教育環境の充実も私の大きな願いですので、それに取り組んでいきたいと思います。
民間の方の登用については、やはり時間が必要だと思っていますので、今いつと申し上げる段階にはありません。それを含めて全体の構成について熟慮しているところです。
3年間実施したことについて、教育委員会から評価を聞いてみてからということで、現時点では、やめるのか続けるのかという成案を持っているわけではありません。私自身、子供たちの学習の成果を何らかの形で評価していくシステムは、欲しいと思っていましたので、これは有効なのではないかと思います。
ただ、実施学年やその他いろいろな形での評価が必要かもしれません。教育委員会と今後相談したいと思います。
保育所も含め、民間でできるものは民間でということは、今後さまざまな形で市政を運営していく中では、必要な考え方であると思っています。保育所もその例外ではないだろうと考えています。
現在、公立保育所の民営化ということも、保護者の方々と議論をしながら進めさせていただいているということで、これまでと同様進めていきたいと考えています。
現実的にはタイムスケジュールが当初の予定より1年ないし2年遅れているのではないかと思います。仙台市は認可保育所の新規の増設も計画していますが、その中で、果たして民間の受け皿となる団体が、どの程度確保できるのかという問題もありますので、当初計画がそのままできるのかということについて、やや精査が必要ではないかと思っています。
女性初ということだったのかと、改めて思っていますが、そういうことで注目していただけるのであれば、ある意味では望外の幸せ、ラッキーなことです。今の社会状況の中では、トップが注目を浴び、それによって仙台市が露出する機会が増えるとすれば、うれしいことですので、“初の”というポジションが生かされるのであれば、ぜひ生かしていきたいと思います。
議案そのもので私のオリジナルを出しているということであれば、補正予算案の関係と退職金辞退の関係ということになると思います。それ以外では今後という部分が大きいと思いますが、議会の初日に申し上げる所信の中で、私がどういうスタンスで市政を運営していくのかを改めて申し述べさせていただきます。
当面はこの3点が奥山カラーといえば奥山カラーであろうと思います。むしろ私自身としては、職員への訓示でも述べましたが、総合計画を作っていくという作業が始まりますので、そうした中で私らしさを出していきたいと思っています。
先ほど敬老乗車証のお話がありましたが、制度の持続性が懸念されているようなものについては、当然いろいろな議論があります。存続という方や廃止という方もいらっしゃれば、暫定的な案への変更など、時間がかかるものだと認識をしておりますので、議論のたたき台を早く出していくことに努めたいと思います。
職員の給与も大きな課題だと思いますし、いろいろな議論があるということです。しかし、職員の生活にもかかわることですので、そんなに汲々に急げばいいということにはまいりません。
ただ、給与を精査する中で仙台市の人件費負担が高額になっているということがあれば、職員との十分な話し合いの中で進めていかなければならない、行革の大きな項目であると思います。
訓示でも申し上げましたが、職員の中からいろいろな声が出て、そして職員が自らの言葉で語れるようになる。例として申し上げたのは、「仙台市役所が何を考えているのか良くわからない」とか「職員の顔が見えない」、「市役所が遠い」など、この間、そういった市民の率直なつぶやきに似た声をお聞きしたという気持ちが大きいと思います。
このようなことに対して職員が一人の市の行政マンとして、自分はこういう仕事をしていてこういうふうに思うと言えるようになることが大切であり、市長が全ての職員の思いを代弁するのではなく、職員が一つ一つの動く細胞としてしっかりと仕事をして、私は全体の方向性を誤らないように、いわゆる103万仙台市民とともにリーダーとして進んでいくという形を作れればいいという希望、そして願いがあります。
一人一人が考える職員、発言できる職員、外に向かって仕事ができる職員、そして私もともに外の方と対話と納得、実行というプロセスを踏んでいきたいと思います。
たらい回しがなぜ起こるかということは、単に職員の怠慢とは言い切れない部分もあって、最近は制度自体が複雑になっているので、なかなか関連のものを一気にお答えするのは難しいと思います。
したがって、分断された専門事象ごとに「今度はこちらに聞いてください」となってしまうことがたらい回しの構造ではないかと思っています。
しかし、そう言ってしまっては何も始まりませんので、利用される市民の方から見るといかに専門性が分断されているにせよ、それに横糸を通してくれるような仕組みを、例えばITを利用するなどにより、共通のプラットホームを作って一元化することで可能になるのではないかという期待があります。それがワンストップサービスという名前の取り組みです。
問題はワンストップサービスを、目指すべき一つの目標であると思えるかどうかではないかと思います。現時点ではいろいろと難しい点があることは、私も長年携わってきましたのでわかっています。
ただ、複数の制度の支援を受けて暮らしていらっしゃる市民の方が、なるべく短時間で漏れのないサービスを受けたいということからすると、我々もそれに向かって努力する義務があると思います。最終的には市役所に与えられた大きな課題、目標ではないかと思います。ただ、いつになったら無くなるという問題ではないかもしれません。
前職の方が具体的にどのようなことをしがらみと感じたのかは、残念ながらわかりませんので、具体的なコメントはできませんが、最終的には私にいただいた信任、付託というのは、16万の市民の方からいただいたものだと思っております。
それは選挙の構造とは違うのではないかと思います。もし私に最大限配慮しなければならないものがあるとすれば、16万、ひいてはそれに代表される103万市民の方の心からの願いに、私が応えられるか、応えられないか、つまり奥山の可能性を信じて一票を投じてくださった方々の期待やその心に応えられれば、しがらみというものが仮にあるにせよ、越えていけるものであると思います。そして私がご信任を裏切るようなことがあれば、これはどんなものでも支えることはできないという一点にあるのではないかと思います。
奥山を選挙で推したからといって、奥山に甘いことにはならないと市議会でも発言をしておられますので、こちらからご提案するものには是々非々、良いものは良いと言っていただけるでしょうし、悪いものはご批判がくることだろうと思います。
今の時代は市民の方お一人お一人が、いろいろな問題についてお考えと判断をお持ちだと思いますので、私と議会が馴れ合うというようなことは、先ほど申し上げたように、そもそも103万の方々が納得なさらないであろうと思います。
私自身の公費の使い方については、どのような開示の求めがあってもきちんとお答えできるように、公明正大にしていきたいと思います。
議会については政務調査費など、これまでいろいろな議論があって、一定の結論を得ているわけですが、まだいくつかの課題はあるだろうとは思います。議会と市長という関係からすれば、議会で議論を深めていただいて、ご自分のところのご判断と実行力によって、市民の方々に納得いただけるような形になることに、最大限の期待をしています。
明日、知事にご挨拶に伺う予定ですが、やはり宮城県と仙台市は密接な関係があり、県民の約半分が仙台市民でもあります。また仙台市は宮城県の中心部に位置し、北と南を二分する形にもなっていますので、交通の問題や最近では港の問題なども含めて、宮城県と協議していくことはたくさんあります。そうした意味において、宮城県と率直な意見交換を十分やっていきたいと思います。
また、今年は「ポスト仙台・宮城ディスティネーションキャンペーン」を一緒にやることにもなります。
仙台市と宮城県の双方にとって、ウイン・ウインの関係というものが作れれば、県民市民双方にとってメリットがあることですので、そういう事案が構築できるように努めたいと思います。
基本的には選挙期間中にもお話したように、国の交付金なども使いながら、景気の底支え、緊急的なカンフルになるようなものをと考えています。
そうです。そのほかには融資関連などになります。
私自身としては、やはり仙台の特性としてクリエイティブなものや仙台のマーケティング力を生かしたような形で、経済の発展、特に東北全体と連携し、互いに力を高めるようなことをやっていきたいと思います。
いずれにしろ相手方もありますし、いろいろと経済に詳しい方々のお話も聞いたうえでないとアイデアだけで軽々に走り出すわけにはいかないと思いますので、私も走りながら勉強をし、時間をいただいて組み立てていきたいと思います。
今後、仙台の街づくりを支えていく大きな力の一つとして、市民力といいますか、市民の方々の行動する力というものに大変期待しています。具体的に試みてみたいことは、例えば総合計画に関していろいろなアイデアをいただくときも、さまざまな分野で行動していらっしゃる、また実際の現場を抱え活動していらっしゃる市民グループの方々に集まっていただき、ご意見をいただくなど、そうしたプロセスも踏んでみたいと思います。
総合計画策定に関わる委員の方の数は、ご承知のとおり条例でその上限が定められていますので、起草となると一定の学識経験者によってある程度の分野を網羅して作っていかなければならないと思いますが、ご意見を聞くいろいろな機会は私たちの組み立てで自由な部分もありますので、そうしたところで私なりの工夫してみたいと思います。
次々に人が部屋に来ることでしょうか。副市長のときは自らある会議に出て行くということが多く、立て続けに人が来るということはそんなになかったように思います。市長となりますと、この説明の次にはあの説明などと、あのドアからよくも次々に人が登場するものだと感じました。
近くの職員の話によると、今日は初日ということも配慮して、緩やかな日程にしているそうですが、次々に人が来るというのが実感です。
まず、学校の統廃合については、私が教育長の頃にこの件を検討する委員会でいろいろと議論していただいた経緯もあります。私自身も学校という集団で学習する場においては、一定程度の規模が欲しいとその時にも思っていたことです。
仙台において子供の数がマックスだった頃に比べますと、30%くらい減っている中で、学校数は1校しか減っていないという状況は、なかなか厳しいものがあります。ですから、トータルで考えると学校の統廃合というのは、進めていかなければならない大きな課題だと思います。
しかしながら、一方で学校というのは明治以来、それこそ地域のシンボルであり心の核である何物にも変え難い、数多の市民利用施設がある中でも非常に特殊な要素を持つ施設ですので、軽々に役所側だけで決めるべきことではもちろんありませんし、決めたことで学校が成り立つものではありません。
やはり時間をかけて地元の方々とお話していくという意味では、非常に時間がかかるプロセスであると今でも思っていますし、その必要性については教育委員会が第一義的に地域にご説明していくということだと思いますが、私自身もその方向性については支援していきたいと思っています。
次に、エル・パーク仙台やエル・ソーラ仙台の問題については、これまで長らく説明の場を預かってきましたが、一つ男女共同参画センターが果たすべき大きな役割があるということは、その場でも申し上げてきましたし、私自身、男女共同参画を推進するという姿勢は全く変わりません。そのための施策の充実ということも市長選挙の際、マニュフェストに触れさせていただきました。
しかしながら、二つの施設の管理運営上の固定経費が非常に高かったのも事実であり、行財政改革の観点から何らかの運営コストの削減をぜひお願いしたいとこれまでも申し上げてきました。
今後、この運営コストの削減が具体的にどのような方策でできるのか、二館体制というものを移転という形で担保するのか、それとも面積の削減という形で担保するのかといった議論が、まだ煮詰まっていない段階だと思います。
いずれにしろ担当課といくつかのケースについて、計数的な確認をし、成案を得たうえで団体の方々、そして広く市民の方々に「こうした形でセンターの事業を展開します。経費についてはこのように削減が可能です。このような案についてどのようにお考えですか」ということをお示ししていきたいと思います。
やっぱり仙台はとっても魅力的な街であり、また素材としての魅力がたくさんある街だと思います。ただ、これまで仙台を含め東北は見せ方というか、プレゼンテーションというのがやや不器用であったという気がします。
私はこの非常にお金がないと言われている時代でも、足元のそうした素材を掘り起こして、それらをきちんと磨き上げ、外に発信していく、そしてその過程で仙台というのはそうした魅力的なものがあることをアピールしていきたいと思います。
さらに、この街が好きな人がたくさんいて、生き生きと街のためにがんばっている、だからこういう輝くものが出てくるといった、そうしたクリエイティブさ、創造性で訴えていけるような街にしていきたいし、そのために自分自身もクリエイティブであるように勉強していきたいと思います。
市長としてはまだ数時間ですので、そこまで知恵が回りかねています。皆様の中からこれがいいというものがあれば、後でこっそりとで結構ですので、ぜひお知恵をいただければと思います。
平成21年8月24日 仙台市長 奥山 恵美子
お問い合わせ
Copyright©City of Sendai All Rights Reserved.