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更新日:2026年5月11日

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第2回「-協働がつなぐ仙台-郡市長とふれあいトーク」(3月21日)

令和7年度第2回目のふれあいトークは、「特定非営利活動法人スロコミ」の活動現場を訪問しました。スロコミの活動拠点である介護施設に併設された「マイムテラス」で開催された、コーヒー豆の焙煎の会に参加・見学したあと、メンバーの皆さまと懇談しました。

「特定非営利活動法人スロコミ」とは

令和3年9月に設立。団体名「スロコミ」は「Slow Communications(スローコミュニケーションズ)」の略で、「ゆっくり」を意味するSlowと、対話や交流を表すCommunicationsを組み合わせた造語です。「ちょっと楽しい地域コミュニティをつくるため、ゆっくりと“現代版の”つながりを育てていく」ことを理念に掲げ、地域における孤立防止や多世代交流の促進を目指して活動しています。

集合写真

懇談に参加された方々
代表理事  林 久美(はやし・くみ)氏
副代表理事 小島 英弥夫(おじま・えみお)氏
理事    今松 亮二(いままつ・りょうじ)氏

自己紹介

市長
皆さんどうもありがとうございました。実際にコーヒー豆を焙煎する体験は、なかなか経験できるものではありません。今回、自分の手でコーヒー豆を煎る貴重な機会をいただき大変感激しました。ありがとうございます。今日は限られた時間ですが、皆さんの活動等について、それぞれお話を聞かせていただきたいと思います。まずは自己紹介をお願いできますでしょうか。

林さん
NPO法人スロコミ代表理事の林久美と申します。本業は介護の事業者です。後ほど「スロコミ」設立の経緯などもお話させていただきたいと思います。介護事業とこのNPOの両輪でやっております。

小島さん
副代表理事の小島英弥夫と申します。八木山育ちで、建築の会社を経営しています。1級建築士であり、建築工事の際、お客さんにも工事に参加していただくというちょっと変わったやり方をしています。

今松さん
理事の今松亮二と申します。本業は仙台市の職員です。経済局にいたときに創業支援に携わっており、そのときの社会起業家の育成のプログラムを担当しておりました。その時の支援者がお2人(林さん、小島さん)です。その繋がりからNPOを作るというときに声をかけていただいて、設立当初から理事として参加しています。

市長
ありがとうございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。

くみさん

えみおさん

いままつさん

林さん              小島さん               今松さん

介護施設に併設された「マイムテラス」

小島さん
この建物は林久美さんから設計、工事の依頼をいただきました。この壁の漆喰などは地域の子どもたちみんなで塗りました。手形とかもついていますが…

市長
手形ですね。あら本当ですね。

小島さん
この椅子や机もみんなで作っています。建物を作ることをきっかけにコミュニティも作りたいなと思いやっています。コミュニティ作りも設計しているという感じです。

林さん
介護施設って郊外エリアや住宅地の中にありますが、一般の方が中で何が行われているのかわからないところが、非常に多いと思います。ここの建物を作るときに、誰でも中が覗けて、通りがかりの人も入ってくれる、「何かこういうところだったら楽しそう」とか「悪くない」とか思ってもらえるような、そんな施設を作りたいと思っていました。

小島さん
久美さんが、地域に開かれた介護という考えを実装したいと希望していました。長町商店街の中で、地域の人も認知症の高齢者の方も共生できる、共存できるような場所ができたらいいよねと。ここは元々コンビニの建物でした。最初に設計依頼を受けたときは、建物全体を介護施設とする予定でした。そこから4分の1をコミュニティスペースにわざわざ持ってきまして、介護施設ゾーンと、地域との「のりしろ」になる中間ゾーンを作りました。

市長

市長

活動内容紹介・コーヒー豆の焙煎の会、コーヒー豆の焙煎が生んだコミュニティ

※コーヒー豆の焙煎の会:参加者がコーヒーの生豆をハンドローストし、焙煎された豆を「マイムテラス」に併設された介護施設に入所している方がドリップバッグに仕上げてくれます。

市長
ドリップバッグされたものを見せていただきました。焙煎した人は誰で、そしてそれをミルした人は誰で、袋詰めは誰が行ったとすべてパッケージに書いていますね。介護施設に入っていらっしゃる方々がみんなでドリップバッグしてくれたのですね。これだとすぐに飲めますね。まさにリレーションがうまくいってのことなのだと思います。この取り組みは、どのようなきっかけで始められたのですか。

林さん
要介護、特に認知症になったりすると、人から「ありがとう」と言われる機会があまりありません。なくなっていくんですね。どちらかというとお世話される側なのです。
人に「ありがとう」、「申し訳ない」、「ごめんね」って言って過ごしているとだんだんと気持ちが寝たきりになっていってしまうのではないかと感じました。
そうではなく、要介護や認知症になっても、人に感謝されるような出番があれば、絶対元気になってもらえると思いました。ここで駄菓子屋をやっていて、出番を作るために、店番などをやってもらっていました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の流行があり、駄菓子屋も閉めざるを得なくなりました。そんなときに小島さんのアイデアで、ドリップバッグで繋がったらどうかとなり、始めました。

小島さん
地域と介護施設のコミュニティスペースである「のりしろ」スペースを作ったのに新型コロナウイルス感染症の流行でその部分から分断されてしまいました。
何とか地域の方と介護施設利用者をつなぐ、3密にならないコミュニティを作ろうと考え、コーヒーの焙煎だったら外でもできるし、中でおじいちゃんたちも焙煎できるし、ちょっとタイムラグはあるけど、地域は繋がっていくと考えました。
実はここって実家のような場所になりつつありまして、コーヒー焙煎をしたときに、最初学生で来た子が社会人になり、結婚してまた来るとか、例えば久しぶりに来るご縁が繋がる場所になってきたので、何かこう地元感というか実家感というか、そういったところで今コーヒー豆の焙煎の会をずっと続けています。

ニックネームで呼ぼう

小島さん
スロコミには「7つのルール」というのがあります。その中の1つに「ニックネームで呼ぼう」というものがあって、やっぱり本名をさらすと駄目だよねとか、必要以上に干渉されたら嫌だよねっていうのがある人もいます。ニックネームで呼ぶというのは個人情報を出さずに、逆に肩書きを外して、コミュニティを作れるのではないか。ご近所コミュニティなのですが、町内会とはちょっと角度が違った視点も必要なのではないか。意外とコーヒーっていうテーマだと、そのテーマでコミュニティができたり、飲み会、お酒が好きっていう人とそれでコミュニティができたり。いろいろなテーマで、お酒っていうテーマで、コーヒーっていうテーマで、まちづくりっていうテーマを使って、ニックネームで呼び合いながらうまくコミュニティをたくさん作っていった方が令和にはいいのではないかと考えています。

今松さん
コーヒー焙煎のときに毎回会う人でも、ニックネームで呼び合うだけで、本名や仕事を知らないことが結構あります。そういったコミュニティが出来上がっています。

団体名に込められた思い

市長
NPO法人名である「スロコミ」とは、おじいちゃんもおばあちゃんも大人もこどもも仲良くお喋りや挨拶ができる仲間を作ること。スローコミュニケーションから導かれて、スロコミというふうに名前をつけたとホワイトボードに記載してありますが、名前をつけた想いをお聞かせください。

小島さん
社会起業家の育成プログラムの中で久美さんがやりたいことを一言キャッチフレーズにしようっていうのがありました。「お世話をしない」とか、「地域交流」とかいろいろな言葉がありました。この施設の設計には大学生たちがいっぱい関わってくれました。その大学生たちにこういうことをしたいんだと久美さんが熱く語りまして。その大学生が久美さんのやりたいことは、地域に根ざして、地元に根ざしてゆっくりと育てていく、柔らかいコミュニケーションですよねという話から、スローフードとかスローライフって、地域に根ざしてゆっくりみたいなイメージもあるので。ここを作ったときは、長町駅から広瀬橋ぐらいのこのほどよい距離感の中で、ゆっくりと無理せずに、「来週は会議だから必ず来てね」っていうんじゃなくて、来たいときにふらっと来られて、来られないときには来なくてもいいよっていうような、何かそういった顔見知りを増やしていく会話をやり続ける、コミュニケーションを重ねていくっていうことが地域の柔らかいコミュニティ作りになるよね、と。コミュニティを重ねる活動を市内の大学の女の子が、「スローコミュニケーションってどう」って言って、それはいいかもねって言って作った造語なんですよね。

林さん
そこから略してスロコミとして始めました。

コロナ禍を乗り越えて生まれた、新たなつながり&行政職員として、NPOの理事として

市長
これまでの活動などを振り返られて、よかったこと、あるいは苦労したことなどの思い出話をお聞かせください。

林さん
つらかったことは、新型コロナウイルス感染症の影響で交流しちゃいけない、3密になってはいけない、もちろん介護施設であるのでこどもが入ってはいけないとなり、思い描いていたことが全部だめになってしまったことです。その後、新型コロナウイルス感染症も何とか落ち着いてくれて、ようやくやりたいことができるようになってきました。そもそもNPOを作った時に私達は高齢者の方を、対応スタッフが元気にするっていうことを信念にやっていくこととしました。高齢者に出番があると、元気で寝たきりにならない、つくらない介護をしたいという思いでやってきました。介護サービスって、例えば川だとすると、下流にあるダムのようなもので、上流の方から孤独とか孤立とか、あと無関心などが流れてきます。介護サービスに繋がるときって、こういうおじいちゃんやおばあちゃんが結構孤独だったり、社会と切り離されていたりということがあるので、我々介護スタッフだけで頑張っていても限界があるというふうに思いました。そこでNPOを作って今まで介護サービスに全く興味がないとか、関心のない方やこどもたちがコーヒー豆の焙煎に来て、焙煎を楽しみながら仲間ができて、気がつくとおじいちゃんおばあちゃんの出番を作っているという、そういう流れが今作られているので、この流れをもっと広げたい。これってもしかしたら高齢化社会のいろいろな複合的な課題がある中で、何か一つの課題解決の役に立てるんじゃないかなと思ってやっています。

市長
今松さんはそれこそ二足のわらじじゃないですけれども、こちらのNPO法人では当初から参加しているのですよね。

今松さん
設立当初から理事の1人として参加しています。この3人がメインとなっていろいろなイベントをやっていますが、各イベントを我々理事がいないとできないっていうのが、なかなか最近限界だなと感じています。先ほど市長から聞いていただいた「苦労したこと」に繋がるのですが、我々、3人ではちょっと限界があるなと思い、仮に理事の3人が他のイベントだったり他の仕事でここに来られないときがあったりしてもコーヒー焙煎ができるように、スロコミのスタッフ、サポートメンバーを増やしたいと思うようになりました。お手伝いのスタッフが増え、当初は我々でしかできなかったことを今こうやってスタッフの方にも任せるようになってきました。やっと今、これからこういったコミュニティも広がっていきそうだなという予感がしています。

ゆるやかにつながる、令和のご近所づきあい

市長
長町のメインストリートの中に介護の福祉施設を作られ、その場所からコミュニティをさらに広げる核にしていこうっていう発想自体がものすごいことだなと思って感心をいたしました。これから先どのようなスロコミにしていきたいのかというようなことを3人からお聞かせいただきたいと思います。

林さん
3人が見ている世界が一緒かどうかわかりませんが、私はこれからの日本の将来に危機感っていうのが最初にあって、この施設を作っています。だから本当に将来、年を取ったときに、ちょっとした気にかけてくれる仲間がいることで介護サービスに行く手前で、もっともっといろんなことが防げたり、孤立や孤独とかを感じないで済むようになったり、ちょっとしたお願いができる、そういう仲間を作っていく。また、助けられ上手みたいな、甘え上手みたいな、そういう人たちもやっぱり何か迷惑かけちゃいけないっていうのが日本人のマインドにあることなので、ここにいる仲間だったらちょっとお願いしてみようかな、気にかけてみようかな、というようなつながりに将来なっていくっていうことを今目指しています。

小島さん
僕はコミュニティを作りたいっていうのはずっとあります。日本では、建前で餅をまいたり、上棟式や新宅振る舞いを行ったりと、建物を建てる場に人が集まる文化がありました。建築は、もともとコミュニティをつくるのに相性がいいはずです。しかし、最近だと建築って工事の人しか入れないことがあり、もったいないなと思っています。だからお客さんも参加できる参加型建築を行っています。コミュニティ作るときにどうしてもネックになることがあります。この情報化社会になって、個人情報を晒すことが怖い、自分の住所も晒したくない、自分のこともSNSで晒したくないっていう気持ちが出てくる。SNSが便利になった反面、コミュニケーションが取りづらくなっている部分もある。だから、逆に本名を知らなくてニックネームだけの方が親しくなれたりするっていうことに気づいたので、そんなに深入りせず住所も知らない電話番号も知らないけど、緩く繋がっているという方が、コミュニティって作りやすいんじゃないかなっていう仮説を持っています。ここなら、この令和ならではのコミュニティが作れるんじゃないかなっていう挑戦をしていきます。あと不思議なもので、学生の娘さんがきて、そのお母さんが来てと、すごく不思議なご縁で繋がってきています。昭和時代のコミュニティの作られ方と、令和時代のコミュニティの作られ方って、ちょっと角度が違うなってわかってきたので、令和ならではのコミュニティを実装したい。これがもしうまくいったら他の地域でも展開できる。こういうやり方だったら今時のご近所付き合いができる。このご近所付き合いだったら、隣のおじいちゃんがフラフラ徘徊していても、誰々さんの家の誰だよって言って、じゃあマイムケアに行こうと思えるように。顔見知りっていうセーフティーネットを地域でつくるためには、昭和コミュニティじゃなくて令和のご近所コミュニティが必要じゃないかなっていう仮説を立てています。

今松さん
私はこのコミュニティ活動していると、非常に自分らしくいられて、心からリラックスできます。メンバー同士が自然と優しくなれる空気があってその心地よさが大きな魅力だと感じています。こうした状態のコミュニティがもっと増えて、つながっていき、点と点が少しずつ面になって、優しい世界が作れるといいなと私は思います。

これから先どうしたいか

市長
最後に、この場所をこれから先どうする、どうしたいということを教えてください。
林さん
実家ですね、帰ってくる。一回離れてまた戻ってこられる場所っていうところですよね。
小島さん
同じですね。やっぱり実家みたいな気を使わずに、いつでも帰って来られる気楽な場所で、自分が行ってもいいよ、いつもここにいてもいいよ、という実家のような場所にしたいです。
今松さん
私も同じですね。ふらっと寄れるような場所。だれでも気兼ねなく来られるような場所になってくれればいいかなと思います。
市長
みなさん同じ思いなのですね。非常に気持ちが豊かになったような気がいたします。後ろの介護施設の方からは賑やかな声が響いていて。こちらも先ほどまでは本当にワイワイとコーヒーを焙煎して、賑やかな音もはじけていました。とても居心地のいいところだなあと思ったところです。今後もぜひ、多くの方々の実家になるようにしていただければと思います。今日は本当にありがとうございました。

懇談の様子

焙煎の様子

懇談の様子            焙煎の様子

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