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更新日:2018年8月22日
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平成30年8月22日
これは骨子です。確かに経済成長デザインの中では数値目標を掲げていました。いずれ成案を作成する段階においては数値目標を掲げませんと、なかなか達成の度合いが測れませんので、そのようにしたいと思っています。
今は骨子の段階なので、これから先も揺れ動くこともあるでしょうし、まだそこまでは掲げていないということでご理解いただきたいと思います。
残念ながら目標に掲げた数値を達成することが難しかったのは事実ですが、一定程度の効果はあったと思っています。例えば、新規開業率などは随分上がったと認識をしていますし、一定の効果は上がったと思います。
(経済企画課長)
4つの数値目標については、全て達成には至らなかった状況です。ただ一方で、新規開業率につきましては、この仙台経済成長デザイン策定時は政令指定都市で4位だったわけですが、平成26年と28年の調査でいずれも福岡市に次いで2位ということになっていまして、政令指定都市の中では上位を維持しています。また雇用の面につきましてもIT企業などの誘致が進んでいまして、昨年度の新規大卒者の就職決定率につきましては過去最高を記録しています。また農業分野におきましても、仙台あおば餃子等、販路拡大の成功事例も生まれています。
そうした個別の状況に加えまして、トータルで見ても、この間の経済指標、市内総生産ですとか市民所得も着実に増加しておりまして、これまでの取り組みについては一定の成果があったと認識をしているところです。
経済成長デザインについては今評価を事務方から伝えましたけれども、経済というのはやはり生き物で、いろいろなところで迅速に的確に対応していかなくてはいけないものだと思っています。今回新たな戦略を作ろうという策定プロセスも私の指示でした。それから、二つの戦略を合せて計8回の懇話会、あるいはヒアリングなども重ねまして、今回骨子としてお示しをしたものも、私の思いというのが十分に入っているものです。
特に私自身の問題意識としましては、先ほど申し述べさせていただきましたけれども、この間震災の復興に尽力をするという中で、他の中枢都市に比べて、新たな取り組みというのが少し遅れていた面も否めないというふうに思っています。というのも、地元には大変素晴らしい技術や商品を持ちながら、海外などに事業展開を広げているところがそれほど多くないという問題意識もありました。地元企業のそのような皆さんたちの活躍の場を広げていくということが、地域経済を引っ張っていくうえでも重要であろうと考えていまして、その点につきましても懇話会でもいろいろとご意見も伺わせていただきました。
やはり先ほど申し上げた中で、集中的に支援をしていくという、行政の立場ですと公平公正ということが旨なのですが、ここは大きな成長をする可能性を秘めているということに対して、集中的に徹底的に支援をしていこうという思いで、今回大きな柱の中に入っています。
それから仙台はありがたいことに、ICTの関連企業の集積が進んできました。それらと他の産業を掛け合わせていろいろな効果を生んでいくという、クロステックイノベーションについても大きな期待を寄せているところです。
そして、これから重要になってくるであろうさまざまな社会課題の解決につなげていくということを併せてやっていきたいと考えて、骨子をまとめたものです。
とても良い商品を持っていながら、市場の開拓に苦労されている皆さんたちも多くいらっしゃいます。また、ここにしかない技術というのを持っていらっしゃる皆さんたちが、次にステップアップをするのにもう一段も二段も高い支援がないと、なかなか羽ばたくということも難しいのだろうと思います。そこを徹底的にやっていきたい。いくつか挙げられるところがないわけではありませんけれども、今ここでそれらというふうに申し上げるわけにはまいりません。
もちろん経済的な豊かさというのもありますけれども、それだけではなく、いろいろな意味でも、精神的なものも含めた豊かさを実感できるような、そのような成長戦略ということを包含しているということです。
例えば、日本の古来の伝統でもあるいろいろなものがあるとします。今、忘れ去ってしまったものもあるのだろうと思うのですが、そのようなものも含めて新たなステージに上げていくことによって「あ、こういうようなこともあったのだなあ」ということもそうです。あるいはまた働き方ということで言っても、働くということと自分自身の生活やあるいは社会的な活動というような、時間的な余裕を作ったうえでの豊かさと言うのでしょうか、いろいろな意味合いを持たせたものだとご理解いただきたいと思います。
そうです。
懇話会ではご議論をいただき、いろいろなご意見を伺いました。その他にも事務方を含めて、いろいろな場でヒアリングをさせていただくということもありました。また私自身もさまざまな地場の経済界の方々も含めて、いろいろなお話を聞かせていただく機会を自分なりにも設けています。これは公私問わずです。
そのような中でさらにこの骨子にもっと肉付けしていく上で必要なものがあれば、必要なものを組み込んでいく、それがこれからの作業になります。議会の皆さま方からもご意見を伺わなくてはいけませんし、そのような意味において1月の成案に向けていろいろとまた議論を深めていきたいと考えているところです。
今日初めてお話をさせていただきましたので、これからですね。
(経済企画課長)
懇話会の参加者やヒアリングをさせていただいた方には、本日情報提供ということで、お礼も含めて配布する予定です。
今回お示しさせていただいたものはあくまで骨子です。5年の計画期間と先ほどもお話ししましたけれども、これは2023年の放射光施設の稼働も見据えながらです。この動きも踏まえて、仙台らしさというのは今申し上げたところもそうですし、それからITといろいろなものを掛け合わせていくクロステックイノベーションもそうです。
何しろ東北は人口減少が急速に進む、高齢化がどこよりも大きく進んでいくという中で、社会課題の解決にどのように取り組むのかということにも併せて資するようなもの、多分、東北がいち早く日本の中でもいろいろな課題が出てくるわけですけれども、その解決に資するような企業を育てていくということにもつながっていくのだと私は認識していますし、それをぜひやるべきだと思っているわけです。
例えば、もうすでに車いすでリハビリもできるという、ITも掛け合わせたものだったかと思いますが、日本の中で生まれてきた、仙台で生まれてきたさまざまな技術や商品があっても、それがなかなか世界にいかないものも結構あるのですね。そういうものをさらに後押ししていきたい。これもこれからの社会課題の解決にもつながっていくものだろうと思っています。高齢化の中で、身体が不自由になった時にもリハビリを兼ねてできる商品がこのようにあって、もっともっと市場は広がっていくものだと思っていますし、そういうようなところも応援をさせていただく。つまり、日本の中でもなかなかないこのような技術を使っている企業がありますよというところがいくつかあるのですね。それを引き上げていきたいと思っているところです。ご質問の主旨として「これが仙台版だ」ということが欲しいのかもしれませんけれども、それは、いろいろな種類があるのだろうと思っています。
例えば、企業とそこで頑張っておられる方がこの部分が足りないと悩んでいるところを、別の企業で秀でた技術を持っていて、これとこの方をマッチングさせるともっと双方がうまくいくだろうなというマッチングの場を作ることもあるでしょうし、もちろん、お金で支援していくところもあるでしょうし、それはまさにこれからいろいろと具体的なところを練っていくうえで考えていくものだと思っています。
そうですね。今まさにこのICTの分野、それから仙台は高等教育機関もあり、研究機関もあるところです。それらがどのようにうまく掛け算していくのかということにもなってくるわけでして、そういうことを意味してこういうことに取り組みたいと思っているところです。
ものづくりだけでもないと思いますし、いろいろなケースがあります。これは今、こういう分野でああいう分野でということを言っていくとそれに限られてしまいますので、まだ骨子ですし、まだこれからの議論もあり、議会の皆さま方にもご理解いただかなければいけませんし、今ここでどういうことかということを詳しく言えるところは限られるということもあります。
具体的なところはなかなか言えないとは思います。
(経済企画課長)
特に現時点で分野などを限定するわけではないのですが、例えば上場企業を目指すような地域経済を代表する企業ですとか、雇用創出や地域内での取り引き、経済的なインパクトを出す企業、あるいは経済的インパクトだけではなくて、社会的課題解決につながるような、社会的インパクトにつながるような企業。そういったものを念頭に置いて、ものづくりに絞ってやるということは今の時点で想定はしていなくて、これから詰めていきたいと思います。
それが柱になると言うことです。ただ、他の地場のいろいろな企業さんたちの応援を全くしないということではもちろんありませんし、その他のところも今回の成長戦略の中にいろいろ入っているということは見ていただければ分かると思います。
やはり、東日本大震災からの復旧復興に携わらざるを得なかった経済の分野においても被災した企業、あるいは農業、漁業を含めてですけれども、そういうところの対応がまずは第一であったというのが震災後の数年だったろうと思います。しかしこの間、残念ながら他の地域ではそれこそIT、AIを含めて先を見据えた取り組みというのが進んできていたのだろうと、そういう意味においては残念ながら仙台というのは少し周回遅れになっているところもあったのではないかというふうに思って見ています。
投資先として仙台を選んでもらうためには、併せて魅力的なまちづくりを進めていかなければいけないわけですし、また、こういうまちの産業にもっともっと力を入れられるね、ということが共通認識として仙台のまちの中でも生まれてくるということがやはり重要なのだと思います。先ほどのご質問の中に、仙台として何かこれだというようなことが言えるのかという趣旨の発言があったかと思います。例えば「仙台ブランド」というものについても、まだまだ何が「仙台ブランド」なのかということもあるのだろうと思います。これも徹底的にこれから見つけだし、そして引っ張り上げていくというのでしょうか、後押しをしていかなければいけないというふうに思っています。他の所ではこの間何度も例にして出されていますけれども、今治ですとか瀬戸内ですとかそれぞれの所でこれだ、というのがあるわけで、では仙台はと言われると、これだというものがあるのかと。一つだけではなくて全体的に仙台のまちを売り込んでいける、そういうものはなんなのかということ、これも重要な取り組みの視点であろうと思っています。
(経済企画課長)
基本的に仙台を中心と考えていますが、今回取り組みの視点として3つ掲げている中に東北の持続的発展というのが書いてあります。やはり仙台の経済というのは東北全体に支えられていると思っていまして、東北の衰退は仙台の衰退につながるという、そういった危機感を持って取り組んでいます。ここで言う「ローカル」というのは仙台が中心ですが東北も見据えたということで捉えていただければと思います。
(経済企画課長)
ここに限って言うと、東北全体の企業の資金循環を作るというのはなかなか難しい部分があると思います。この部分は仙台中心にと考えています。
(経済企画課長)
施策によっていろいろあると思いますが、今まで行っている東北を見据えた取り組みとしては、例えば新東北みやげコンテストという東北から新しい商品を生み出す事業ですとか、起業家支援プログラムで東北グロースアクセラレーターという東北全域の企業家を応援するプログラム、そういったものも展開しています。全体的にいろいろな施策があるので、各都市の意見なども聞きながら東北全体の経済の底上げにつながるようなことをやっていきたいと思っています。
これまでも実は取り組んできて、先ほども申し上げましたけれども起業では政令市の中では2番目です。そういう意味では聖地に近づいているというか、それにはなっているのだと思います。ただ、福岡には後塵を拝した状況で、もっともっと実は上に行けるポテンシャルもあるのだというふうに思っていまして、これも掲げているところです。具体的にはこれまでもアシ☆スタ等でもいろいろと進めているところもありますが、さらに学生さんやIターン、Uターン、Jターンの皆さんたち、シニアの方の起業も含めて、いろんな形で進められれば、そうしてまたその企業が先ほどから出ている社会課題の解決だけじゃなく、大きな雇用を生み出すようなそういう企業というものを目指してもらえるように応援をしていきたいという、そういう感じです。
特に意図してそれを外しているわけではありませんけれども、見て取れないのは確かに言われてみるとそうかもしれないなというふうには思いましたが、今エネルギーについてはいろいろな取り組みが各地域で始まっていますし、これは一緒に一体となってやっていくべきことだと思っています。
おっしゃるとおりだと思います。
今日資料で出させていただいた経済成長戦略の重点プロジェクトの6番目「ダイバーシティ経営による人材確保」というところに、若者の地元定着促進ということで、地元中小企業に就職した方々の奨学金の返還支援ということを書かせていただいています。
これは、これまでも議会の皆さま方からもご指摘をいただいているところですけれども、給付型ということではなく、償還の支援ということで応援をしていきたいというふうに思い、新たにそこに書き加えております。
はい、その方向で進めようと思っています。
給付型は国としてもう少し拡充していく方向で検討も進んでいると承知しておりますけれども、これを見ながらということです。
今の段階では償還についての支援だということです。ただこれも一歩踏み込んだというふうに自分なりには認識をしているところです。
これについてはこれまでもいろいろな取り組みをしていると思います。学生さん達がせっかく仙台で学んでいただいても、東京圏に一番学生を輩出しているのは仙台市だというショッキングな国のデータも拝見をし、なおのことここのところについては、地場の皆さんが人材確保に困っているということもあって、どんなふうに取り組んでいけば地元に学生さんたちが残っていただけるのかということで、いろいろな取り組みをさらに強化していかなくてはならないという思いで、つい先日は地元にこんな素敵な企業がありますということを一覧で見ていただけるウェブサイトを立ち上げました。
その他いろいろな取り組みをしておりますが、さらにマッチングについては強化していくような取り組みというのは必要だろうと思っています。
交流人口の拡大についてはあまりご質問いただいていませんが、これは2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて、なお人の流れというのが激変してくるだろうというふうに見ておりまして、これを絶好のチャンスと捉えて、それこそ観光客だけじゃなく、いろいろな仙台を訪れる方々、来ていただく方々の消費に結びつけるような形を作っていきたい、そしてまた、それに関連する事業を立ち上げていく、あるいは産業を作っていくということについても取り組んでいきたいということです。
お金を落としていただく仕組みというのも作っていきたいというふうにも考えていて、経済支援でお金を費やすものと入ってくる方と両方見合いでいろいろと考えていきたいと思っています。どのくらいのベースで増やしていけるのかどうかというのは、これからまたしばらくいろいろなところを見たうえでだと思います。小中学校のエアコンの話ですとか、いろいろなこともいろいろなところで兼ね合いを見ながらということになりますので、これは今ここでどのぐらい増やせるものと見込んでいるという話はまだできないですけれども、そういう方向性を見出しながらです。
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