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更新日:2016年9月20日
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年度の途中に私自身の選挙があり、再び市民の皆さんの信任を得て、2期目として復興に携わることができるようになったということです。あらためて、復興に対しての私自身の責任を強く感じた年度だったと考えています。
そして何よりも、仙台市の復興が折り返し点を過ぎて、丸3年が経ちました。残すところ2年の中で、しっかりと成果を出していかなければいけない、形にしなければいけない、そういうことです。
達成できたものとすれば、まず、入札不調などで遅れていた工事が全て発注にこぎつけたということでは、第一段階のハードルは飛び越えたと思います。ただ、その工事がしっかり完成して、被災された皆さまの手元に届くのが、これからの仕事です。まず26年度は応援職員の方もお帰りいただく中で、自分の足でしっかり立って、その成果を形にしていかなければいけないと、思いを固めているところです。
タイ直行便の冬季運航については、われわれが、長年定期便化に向けて努力してきたものの第一歩と捉えていました。タイに向けての訪問団も訪問の直前まで組織をしていましたし、こちらから行く、あちらからおいでいただくという機運の醸成も図ろうとしていたところです。
せっかく就航しましたが、タイの国内的な政治状況の余波で、なかなか盛り上がるまでには至らなかったのは残念に思っています。ただ、これで全てがゼロになったということではありません。われわれとしては、タイ国際航空と引き続き協議を継続して、今年の冬にもう1回定期便化を進めていただくように、現在もお願いしています。そのことについては、可能性も高いのではないかと思っています。それまでには、タイの国内状況も一定の改善を期待して、粘り強い取り組みを続けていきたいと思っています。
冬の東北でどういう楽しみがあるのかについて、まだまだわれわれも十分な告知、周知、情報提供ができていなかったのだと思います。
これからの季節であれば、海外の方は日本の桜に大変興味がありますし、桜を見てみたいというご希望もあると思います。東北であれば、非常に長い期間見ることが可能ですとか、タイの方の思いに寄り添ったような形での呼びかけが必要だったと思います。
われわれも、もう一重も二重も努力を重ねる必要があることは、今回あらためて、いろいろな方にお話を伺って思いました。
タイから定期便でおいでになるお客様を考えると、仙台空港に降り立たれることは間違いないにしても、仙台だけにとどまるわけでは決してないと思います。
今回1月に予定していたタイ訪問団の中にも、岩手県の平泉町さんが入っていただいたり、山形県、秋田県からも、タイからの直行便への期待の声が聞こえていました。
東北の総合力というか、総合的な魅力を発信していく、このことにわれわれもさらに力を入れていかなければいけないと思います。
これまで、検討委員会を6回やっていただきました。特に昨日は一日かけて現地を見ていただいた中で、委員の先生から、メモリアルの意義を非常に深く掘り下げて、哲学的に、というお言葉も出ていたような気もしますが、考え方を深めていく必要があるとのことでした。
仙台の被災地帯は広域にわたっております。また北と南を見わたすと仙台はちょうど中間的な位置でもあることを踏まえて、地勢的にも、そして中心都市での復興という意味合いも含めて、多義的な位置付けを積み重ねなければならないというご指摘があったと思います。まず、そのことをしっかりと深めないといけないということです。
単純に建物を残せばいいとか、残ったものを壊れないようにすればいいということでは、考えが浅いというのが、昨日のご発言であると受け止めました。まず、そのことをしっかりとより深めていきたいと思います。
そしてまた、現地の方々といろいろお話をさせていただいていますが、この4月から復興公営住宅の第一陣が入居されます。そういう意味で今、現地は流動的な状況にあって、なかなかその中で合意形成をすると言っても、もう少し落ち着いてからその話を持ってきてもらわないと、みんなで考える状況ではないという声もいただいています。決してわれわれの時間的な都合を、被災された方々に押し付けるのは本意ではありませんので、そこは丁寧にこちらの考えを深める作業を先行させながら、暮らしの落ち着きぶりを拝見して、無理のない形で地元の皆さんの考えを取りまとめたいと思います。まだちょっと時間がかかるというのが昨日の印象です。
宮城県からいただいているお話は、国の交付金の対象となる各自治体1カ所という分については、県は自治体の意向を尊重するということです。特段それについて、イエスかノーかを県の会議がコメントする立場ではないとお話をされています。そういう意味では、われわれの震災遺構は荒浜小を考えていることは、すでに県に連絡しています。宮城県の会議が決まったから仙台市も一緒に決めてなくてはいけないという性格のものではないと思っています。
仙台市長 奥山 恵美子
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