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更新日:2016年9月20日
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本来適正な選挙事務の執行に責任を持って当たるべき、課長、係長という職にある者が、自ら票の改ざんに発議して手を染めたことは、大変信頼を損ねるもとになったと思っています。あらためて事案の重大性を痛感しています。
また、その後、比例代表選挙も含め、本人たちが関わった部分について、われわれの聞き取りに、率直に素直に全容を明らかにしたのではなく、ある意味では隠蔽(いんぺい)というべき行動をとった。したがって、議会にも虚偽のご説明をすることにつながりましたし、市選挙管理委員会の調査に対しての報告書も虚偽であることが、後追いで分かってきました。それは非常に重大なことです。
事実も非常に遺憾なものであると同時に、その後の対応で、責任ある立場の者が、率直に事態を報告し、改善に向けた活動をするのではなく、むしろそれを大きく損ねる方向に行動していたことが明らかになりました。このことは起こった事実と合わせて、仙台市の組織に対する市民の信頼を、さらに大きく損ねたことだと認識しています。あらためて市民の方に大変申し訳なく思うとともに、組織の長として、私自身もそうした幹部職員のあり方に対して、今後の市政改革をさらに進めていかなければいけない認識を持ったところです。
事実が明らかになってきていますので、なるべく早くとは思っていますが、処分である限りにはいくつか検討していかなければならない細部も残っています。私としては、なるべく早く、市民の皆さまにもご納得いただける状況を目指す中で、処分も迅速にとは思っていますが、まだ明確に目標となる日時をお示しできる段階ではありません。
今回の事案に関連する職員については、ヒアリング、聞き取りをして、見聞きしたことについて調査した結果、今回の職員はそういうことはないという回答を得ています。今そのことについてのみ調査する考えは、私としては持っていないところです。
しかし、白票は、操作しても数自体ははっきり出ているものです。きちんと数を確認することが段階ごとに行われれば、持ち帰り票とは違って、数が分からなくなるものではありません。今回の場合、それが各段階できちんと行われていない結果、白票が操作しうるという判断を持ってしまったのかもしれないと思います。
今後のことを考えると、それぞれの段階で、票という基礎となるものがしっかりあるので、そのあるものをきちんと確認しながら集計し、作業との誤差がないように詰めていく。その手順が、今まできちんと行われていなかったことが、今回の報告や第三者委員会などで、今後の対応として示されることだと思いますので、そのことをしっかりと改善していくのが一つの方法だと思っています。
私としても、本来、管理監督で適正な事務にあたるべき職員が、このようなことを起こしたということ、またその後の隠蔽(いんぺい)につながる適切でない行動などを考えますと、広い意味での仙台市の組織を監督する最終的な責任者として、自身の責任も考えなくてはいけないと思っています。それにつきましても、職員の処分と同様に、さまざまな観点から私自身も考えているところであります。
まだ具体にお示しできるものとして判断を固めているわけではありません。職員の処分とあわせる形で、私自身も考えていきたいと思っています。
私も調査の中で、意見が食い違っていると受け止めています。食い違いについて、結果として、そのどちらがどうであるかは、警察の捜査で明らかになった以上のことは、私どもとしても判明しかねるところです。その部分では、供述が違っていることのみが判断できるところだと思います。
法の違反が明確になる判断は、司法としても下されなかったということであり、私どもが事実として認識できるのはそこまでだと思います。ただ、職員の供述の中では、食い違っている部分があると思います。
警察がどのように判断されたかは、警察としてのお考えだと思います。事実はひとつだと思いますが、関係する職員の証言しかない中で、意見が分かれているものについて、それ以上の証拠がない中で、どちらとも決める権限が私どもにもないということだと思います。
職員のヒアリング供述に関する調査など、私どもとして考えられる中での手立ては、さまざまな形で努力をさせていただいたと思っています。警察の力をお借りする部分でも、私どもが事実を承知してから告発することで、そのような道筋をつけたと思っています。
供述しか認定すべきものがない中で、食い違っていることについて、それ以上に私どもとして何かできるかというと、それは困難な状況だと私は思っています。困難な部分は、そういう状況であることをお示しする中で、われわれとして今後取り得るものについて、段階を進めて取り組んでいきたいと思っています。
今回、課長や係長のような職員を管理監督する立場の者が、このようなことにつながる行為を行った責任は大きいと思います。第三者委員会でもご指摘いただきましたように、これを組織として防ぐ取り組みには、今回証言が食い違っていた部分においても、それぞれきちんと確認をしていくとか、そういうことをきめ細かくつなげていって、「おかしい」という声があれば、それが必ず上位の者や、また選挙管理する最終的な責任者のもとに届く仕組みとしてやっていく。そういう改革につなげていくことが、今回の大きな事案の教訓を将来に向けて生かすことにつながると思います。ご指摘のことをしっかりと受け止めて、そうならない対策を考え、一つ一つ丁寧に実行していくことが大事だと思います。
組織の中では、多様な声があることが何よりも大事ですので、ひとつの可能性として良かったと思います。
今回、国から集中復興期間後の財源の考え方の枠組みが出されました。これまで大臣のコメントという形でのみお話をいただいていたものに対して、共通にお話しできる文書の形でお示しいただいたのは、私もそれを要望していましたので、ありがたいと思います。
その反面、それぞれの項目について、例えば地元負担の割合など、具体的な明細がなく、まだ総論の話にしかすぎないようなところは、大変残念に思っています。
あわせて、復興大臣がこの資料をご発表になる中で、被災自治体の自立を促すためにも移行していくことが必要だというご発言をニュースなどで拝見しましたが、われわれは決して自立しないで全て国にすがってやってきたとは思っていません。地元自治体として住民の皆さんと話し合いをしながら、また多くの全国のマンパワーの支援をいただきながら、本当に自立を目指しているのはわれわれなんだという自負で進んできたものに対して、あたかも全く人任せにしていたかのように受け取られかねない大臣のご発言があったことは、極めて残念だと思っています。
国の発表が、まだ十分われわれの意図をくんだものになっていない点について、知事と共にしっかりと国に申し上げたいと思います。全体の金額の2%しか負担していただかなくていい、という数字がひとり歩きしているように思います。確認したわけではなく、私がそう受け止めたのですが、地元負担分は5兆円の2%で1千億円と概略で言ってらっしゃるのかと思います。ただし5兆円の中には、当然国で負担する基幹的な事業も金額として入った上で2%となっているわけです。私としては、例えば交付金の交付事業や効果促進事業が何%になるのかを懸念、心配しています。全体の話の中に、薄まったような「2%」だけがひとり歩きしているような現状ですので、懸念しているものに焦点を当てて、どうなのかを国に確認し、そこが懸念どおりだとすれば、われわれがそのことをどう考えているかをしっかりと発信していく。そのために知事と関係自治体の首長が会って、意見をすり合わせた上で、さらに国と向き合っていく必要があると思います。
明日、東北市長会の総会がちょうどよいタイミングであります。復興の特別決議などもする中で、今回のこの状況に対して、被災自治体を中心にお話をいただきながら、東北市長会としてもしっかりメッセージを出していきたいと思います。
今のままでは、国が進めることを、われわれは渋々ながら是としたと思われかねない危惧を私は持っています。お諮りした上になりますが、われわれの真意をしっかりと固めた上で、それをお届けさせていただくのも必要だと思います。
基幹的な事業を除いて考える中で、私が一番懸念しているのは、現地再建を選ばれた方々への現地の安全度を高める事業は、仙台市においてもこれからということです。確かに防災集団移転や復興住宅はやってまいりました。しかし、現地に住んでいる人がいざという時に逃げるための避難道路の整備はこれからですし、津波避難施設の建設も、一基はできていますが大部分はこれからです。それらは効果促進事業費で実施していますので、それらが自己負担が出るとなれば、いかに仙台市といえども着工年度が遅れたり、一年間の進捗キロ数が遅れたりすることが考えられます。現地再建された方々からは、それでなくとも「一日も早く」と言われていますので、そういったことは、より具体的に確認させていただきたいですし、地域の方も報道を見て「俺たちはどうなるんだ」と大変心配しておられると思いますので、私としてもそこを確認する責任があると考えています。
基金残高が積み増しされているようなことをおっしゃっていますが、われわれとして復興をきっちり進めていくために、爪に火をともすようにして貯めてきているところもあるわけです。例えば先ほど申し上げた道路などは、いかに仙台市といえども平成32年の完成を念頭においていますので、そこまで着実に事業費として確保できた上で、着工、買収させていただくことをお示しするため、基金としています。それをあたかも震災が何もない時期、一般に景気がいい時に財政調整基金が積み上がるような形と同じに見えかねない資料の提示をされるのは、私としては不本意だと思いながら拝見しました。
被災された方々にとっては、仙台市民として被災されても、近隣市町村の住民として被災されても、その後で住宅再建が必要であり、生活再建に大変ご苦労されて、個人としても大きな負担を背負いながら、ご自身の責任でやっていらっしゃるわけです。
そういう中で、現地再建に向けてどこに住んでいるかによって格差が出るような復興事業の組み立ては、いかがなものかと思います。被災した国民は、基本的に国がきちんとケアをするという、統一した形で進めていただきたいと思っています。
国の安全保障の在り方は大変重要なことだと思いますし、外交・防衛は国として大きな責任を持って進めていただくべきことだと理解しています。しかし、私の基礎自治体の長としての感じでは、この間の議論につきましては、なかなか地域住民の方々、特に今被災地で、これからの復興の道筋も見えにくい感じを持たれている方が多くいらっしゃる中では、国民にその必要性や、現実に国民の生活にどう変化をもたらすのか、今後防衛上、外交上どういう負担が出てくるのかなど、いろいろな面も含めて、その認識が十分に浸透しつつあるとは言いにくい状況ではないかと思います。
国会で議論をしていただくことが重要であると同時に、もう少し国民の中での理解が深まるような手だても合わせてお考えいただかないと、将来にわたって大きな枠組みを決めていく重要な案件だと思います。特に被災地は、一方で地元負担がどうとか被災地の道路も作れるかどうかという時に、もう片方では国の安全保障。これは大事なことですが、被災地の住民に政府の取り組みの意味がしっかり届くように、国民の足元の目線に対して、もう少し丁寧にしていただけると良いと思います。
10秒前になりましてピストルを構えるのですが、私自身も何か引っ掛かった、ちょっと圧力があるような感じがしました。私が引っ掛かったのを気にした結果、指を引いたのか、そのあと線が抜けたような気もしますのでそういうことなのか、そのあたりの前後関係はよく分からないのですが、結果として号砲が鳴ってしまったということでした。
昨日は東京に出張中でしたが、東京でも揺れました。東京ではエリアメールは入らなかったのですが、「地震だ、どこが震源だろう」と思い、テレビのテロップが流れて、仙台は大きそうだと思っている間に、危機管理室から連絡が入りました。仙台は震度4と3だが、消防では被害はないという報告で、岩手県の方がちょっと強いという状況でした。順次、状況を教えてほしいと言っていて、最終的には8時半に情報連絡体制も解除したという連絡がきました。そのくらいで済んで良かったと思います。
昨日は午後から、東京都23区が東北六魂祭に協力する協定の締結式があり、6市の市長が集まる日程になっていて、私以外の市長はその日の午前中の新幹線で来ると思っていたので、地震で新幹線が大きく遅れると、午後の締結式が開催できないかもしれないと心配しました。その後、9時くらいには遅れてはいるが動いている、ということでしたので、午後2時には大丈夫かと一安心しました。
最初の頃の話では、連休前に発表という話もありましたので、私もここ十日ほど、いつだろうかと思いながら、政府の発表をお待ちしている状況です。
私としては、サミットにお出でになる各国の皆さんに、この東日本大震災の中で、われわれが世界中の多くのご支援をいただきながら立ち上がってきたこと、まだまだの部分もありますが、今、現地で復興に向けてさまざまなことが行われていることを、感謝も含めて直接発信する、またとない機会だと思っています。
そのために、被災地を代表する形でサミットに名乗りを上げさせていただいたと思っているので、ぜひ、仙台でのサミット開催を強く願っています。残された時間がどのぐらいあるか分かりませんが、可能な限りそのことは訴えていきたいと思っています。
ご指摘はいろいろありますが、サミットとしては、スイートルームの数が少ないのではないかとは言われています。具体的に決まれば、宿泊施設でもいろいろご対応いただける可能性もあると思います。新しいホテルを建てるのは難しいと思いますが、現にある施設のご協力をいただく中でやりくりすることは可能ではないかと思います。
仙台市長 奥山 恵美子
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