ホーム > 事業者向け情報 > 経済・産業 > 中小企業支援 > 支援メニュー > 新事業を展開したい > 施策 > 事業再構築補助金 > 補助金活用事例集volume9-2:株式会社アド・エータイプ
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更新日:2023年4月21日
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事業者 |
所在地:仙台市青葉区一番町4丁目1-1 6階 |
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採択 | 事業再構築補助金 令和3年9月(第2回) |
既存事業 | 広告代理店<ホームページ制作等> |
事業再構築の類型と内容 |
新分野展開 売上回復と地域の活性化を目指し、仙台・宮城・東北を中心としたデジタル素材を出品・購入できるオンラインマーケットプレイスの提供を開始 |
株式会社アド・エータイプさんは、多様な制作サービスを提供している広告代理店です。新たな事業を構想したきっかけや苦労した点などについて、広報担当の松橋美慧さん(左)、企画担当の田中康平さん(右)にうかがいました。
ー 本日はよろしくお願いいたします。はじめに、御社の事業概要について教えていただけますか?
弊社は創業20年の広告代理店になります。宮城県内の法人や個人事業主の方に、ホームページ制作、システム開発、映像・印刷物等の制作、WEBコンサルティング(以下、コンサル)までワンストップでの提供を行っています。そのほか、近年では補助金・助成金活用のコンサル業務も行っています。
― 事業再構築補助金などの国の補助金獲得のコンサルもされているんでしょうか?
そうですね。弊社のブログにも掲載しておりますが、事業再構築補助金の申請相談は複数社の支援実績があります。この他にも、国のIT導入補助金の相談も行っています。
― そうなんですね! では改めてお聞きしますが、今回、一事業者として事業再構築補助金を活用して新規事業を行うこととしたきっかけを教えてください。
売上回復はもちろんですが、コロナ禍の影響による、デジタル需要の高まりに着目していました。アフターコロナに向けて、新たな需要に応えつつ、積極的に収益を確保できる新規事業が必要だと考えたのがきっかけです。
― そこで今回の「デジタル素材のオンラインマーケットプレイス提供事業」を始めたんですね。具体的にはどういった事業なのでしょうか?
弊社がこれから提供させていただく「PICTY」は、一般のユーザー向けに、プロ・アマチュアなどのクリエイターが制作した写真やイラストなどのデジタル素材をオンライン上で集めて販売できる場所(=マーケットプレイス)を提供する事業です。
弊社にもクリエイターがいるので、例えば、マーケットプレイス上の素材を自社で加工して「ユーザーさんが求める形・すぐ使える状態」として提供するサービスもやっていきたいと考えています。ユーザーさんにとって利便性の高いサービスにしていきたいですね。
それから、競合他社との差別化を図るために、仙台・宮城・東北に特化したデジタル素材をメインコンテンツとしていく予定なので、地元クリエイターさんに多く利用していただくことで、地域の活性化にも繋がればと考えています。
― 地元クリエイターの支援をしたい、といった想いもあったのでしょうか。
そうですね。クリエイターの仕事は、クリエイター同士の交流やコミュニティの中から生まれることが多かったのですが、コロナ禍の影響でこれまでのようなクリエイター同士の交流とかコミュニティが薄れてきていると感じていたんです。
特に、フリーランスのクリエイターさんにとって新しい仕事につながるような、アピールをしたり実力を発揮したりする場が必要だと考えていました。地元宮城を中心に、地元クリエイターさんが活躍できるような、そんなWebサイトやマーケットプレイスがあれば、と思ったのがスタートでした。
― 補助金活用を視野に入れて事業を考えていったという流れですか?
いいえ、当初は補助金とは関係なく、社内で日常的に行っている企画提案のブレインストーミングで、今こんな課題があるけどそれをどうやってうまく解決できるだろう、と話しあっている中で生まれてきた事業でした。
日々いろいろな企画を考えてきた背景がまずあって、それを補助金の要件に沿ってブラッシュアップさせて、今回の事業計画に至ったという流れです。
― 日々の取り組みの中にヒントがあった、ということですね。補助金申請で苦労した点などはありましたか?
苦労というより、公募要領の読み込みに時間がかかりました。コンサルをやってて思うんですが、書類1枚足りな い、記載項目が1つ足りない、というだけで採択に至らないことがあるので、公募要領はしっかり読み込まないと、意外なところで足をすくわれてしまうんですよ。
また、「SWOT分析※」に基づいた事業計画でなければ採択されないと聞いていたので、自社の既存事業の強みと弱みなどと、新規事業をどう結びつけるか、という点も結構時間がかかりました。数値目標もきちんとした根拠が必要なので、そういった部分は経理の担当も交えながら、認定支援機関の力も借りつつ、作っていきました。
今回、認定支援機関※として株式会社ライトアップさんに支援していただきましたが、ヒアリングや事業計画書のチェックをしていただいて、大変助かりました。
※SWOT(スウォット)分析とは
自社の事業の状況等を「強み(S)」「弱み(W)」「機会(O)」「脅威(T)」の4つの項目で整理して分析する方法のこと。SWOT分析をすることで経営戦略が明確になり、事業計画書に説得力が生まれます。事業再構築補助金の申請の際も、これらを踏まえて事業計画書を作成するよう求められています。
※認定支援機関(正式名称:認定経営革新等支援機関)とは
中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるよう、専門知識や実務経験が一定レベル以上にある者として国の認定を受けた支援機関のことです。
具体的には、商工会議所や商工会などの中小企業支援者のほか、中小企業診断士、税理士、公認会計士、弁護士、金融機関等が認定支援機関として認定されています。
事業再構築補助金では、「事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む」ことが、必須申請要件となっています。
― 補助金の具体的な使い道を教えていただけますか?
マーケットプレイスのシステムを構築するための開発費、法的相談費用、広告宣伝費などを合わせて約1千万円程度ですね。
今年はまず、インターネット広告でサービスの認知、集客を図っていきたいです。
― 事業全体の進捗具合はいかがですか?
今はシステムの構築段階で、まだマーケットプレイスがないため、クリエイターさんからの出品ができないので、まずは弊社でイラストを作ったり、市内の観光地に自分たちで写真を撮りに行ったりしてるんですよ。
4月にはプレオープンできるように準備を進めているところです。
― 最後に、事業再構築を検討している他の事業者さんへのアドバイスがあればお願いいたします。
何か新しい事業を考える上で、「DX※」を意識した視点で事業を考えるとアイデアが生まれやすいかもしれません。
コロナ禍でデジタル需要が高まってきており、DX分野は今後一層発展していく市場だと思います。
特に事業再構築補助金は「新しい事業を始める」ことが前提となるので、DXを意識した新しい取り組みを考えてみると良いのではないでしょうか。
もちろん、新しい事業は簡単にできるものではありませんが、弊社に限らず、コンサル業者や認定支援機関などの相談先がありますので、ぜひ活用していただいて、前向きにチャレンジしてほしいです。
※DXとは
― この事業が軌道に乗って、さらに、地元クリエイターさんの活躍が広がることを期待しています!プレオープンまで間もなくですが、頑張ってください。本日はありがとうございました。
取材日:令和4年1月13日
仙台市では、新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるために、国の補助金などを活用し、前向きな投資や事業活動を実施する市内事業者に対し、その取り組みを後押しする『仙台市地域産業応援金』を支給しています。
今般の原油価格高騰等の影響を踏まえ、新たに「原油価格・物価高騰等加算」を新設し、支給額を増額してます。詳しくは地域産業応援金のページをご覧ください。
仙台圏の事業者の経営課題解決を”応援”する相談窓口「オーエン」を(公財)仙台市産業振興事業団に設置しています。補助金申請に関する相談はもちろん、経営、財務、人事労務、マーケティングなど、たくさんのプロフェッショナルが在籍し、あなたの「困った」を無料でサポートし、ビジネスの成長と継続を後押しします。
悩んだり、迷ったりしたら、まずオーエン。お気軽にご相談ください。詳しくは、オーエンのホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。
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