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更新日:2017年4月4日
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平成29年4月3日
仙台市の下水処理は汚水管と雨水管を分離することが基本ですが、地域によっては、大雨の時に汚水管に大量の雨水が流れ込み、排水が間に合わないために汚水があふれ出すという現象が起こっていたと聞いています。それらにどう対応するかということの中で、最終的には管を太くするなどさまざまな実際的な解決をしなければならないのですが、なかなかそれができかねており、緊急避難管のようなものが設置されたということです。30年くらいの長きにわたって本市の下水道の中で造られてきたという現状があると承知しています。
経過を聞きますと苦肉の策であったとは思いますが、下水道行政の目指す生活環境の維持・向上という点からすると、漫然と続けていいというものでもありませんし、また望ましい形でもありません。やはり本来的な下水道施策として、しっかり下水を処理できる機能を管路の面でも充実させるということを押さえるべきであると思います。
実際には工事が発注され、行われていたということですので、こういった大きなことですから全く秘密裏にはできなかったと思いますが、一方で公式の下水道の事業概要の中に書かれていたものでもありませんので、ある種、公にされない位置づけにあったと思います。行政は、広く市民の方に良い点も悪い点も含めて課題のありようを認識していただいて、その中でお互いの理解の下にどうやって改善策を進めるべきかを考えていくことが大原則だと思います。今回の事情が明らかになっていなかったことは情報の公開という点では問題はあったと思います。
下水道台帳などにきちんと整備されるとそのようなことはないわけですが、緊急避難管が公式の下水道事業として好ましいものではないということから、このようなことになってしまったのだと思います。あらためて把握できるところはしっかり把握し、特に今わかっていることについてははっきりお示しをしていくことが基本だと思います。なお詳しく調査できるのかどうか、年月をさかのぼると文書が廃棄されていますので限界はあるかもしれませんが、再度下水道の方にも確認しておきたいと思います。
良いことも悪いことも、市が行っているさまざまな施策の限界も含めてしっかり住民の方にお伝えをし、それらをどうするかを一緒に考えていただくことが基本だと考えています。増水時のことであって、ある程度は汚水が薄められるとはいえ、汚水が川に入り込んでいる可能性があるとなれば、地域住民として、子どもたちへの指導や呼びかけについても別の対応があったとお考えの方がいらっしゃると思いますので、こういったことについては適切な管理ではなかったと思います。
説明を受けたのは今年の3月です。
きちんとお伝えしてこなかった部分があるのは事実ですので、その部分についてはわれわれも反省すべきところがあると思います。
実態がわからない部分もあるとは聞いていますが、まずは、緊急避難管が現状でどういう状況にあるのか、まずそういうことを再度しっかりと確認することと、汚水が流れ込む可能性がある場所について、一定の整理をしたうえで情報をお示ししていくこと、この2点だと思います。
今回、経済同友会からいただいた要望書には、開設の目標年次が示されていました。今までもご要望をいただいてきた団体が年次を示されたということは、より高いレベルで私どもに訴えたいという強いお気持ちだろうと受け止めました。現時点での事業全体の進め方や、今後、有識者の検討委員会等を立ち上げることを考えると、日時的にはなかなか厳しいご要望であるとは思いますが、それだけ強いお気持ちを持っている方々が核としていらっしゃることは、市としてもしっかりと受け止め、事業の進め方に反映させていく必要があると思っています。
また、音楽ホール建設に関する市民全体の認知度ということに関しては、一つはこれが音楽という分野に関するものであり、音楽に関心がない方にとっては、やや関心の外にあるでしょうし、また、現在は全市に一カ所という形での席数の多い施設として考えられていますので、交通結節点から外れた地域の方々にとっては、地元地域に立地する可能性が低いだろうということで関心を持ちにくい面もあるかと思います。
音楽ホールの機能・使われ方・立地の問題も含めて、これからいろいろと議論をいただく中で、なるべく多くの市民の皆さまにも関心を持っていただけるよう、事例や各市の状況をお知らせするなど、具体のイメージを膨らませてもらえるような取り組みができればと思っています。
音楽ホールの相乗効果を求めていくうえで、まちづくりということは必要な視点だと思っています。今も音楽ホールが無いわけではありませんので、楽都仙台の中での機能・規模・独自の位置づけといったものが最初にくることは事実ですが、そのホールそのものがどのような事業を行い、どのような場所にあり、また音楽以外にどのような使われ方が可能かということになると、まちに対する波及効果やまちづくり的な意味合いで、多面的な機能を持つことにもなると思います。
日本では、二兎を追うということは一兎も得ずで、良くないことの例のように言われますが、音楽ホールのような多額の投資が必要なものについては、二兎なり、三兎なりを追っていく工夫をしっかり考えて、そのことも含めて広く市民の皆さまに訴えていく必要があると思います。
今の段階では、「音楽ホール」というある意味では看板の話だけをしていますが、その看板の下にどのようなものができるのかは必ずしも伝わっているわけではありません。
今回、立ち上げる有識者委員会の中では、まず仙台市の音楽ホールのこれからに向けて目標となるべきものがどのようなものなのか、そしてそこでは何ができるのかということを合わせて議論をしていただきたいと思っています。この2つのイメージがある程度出来上がったところで、市民の皆さまに、それについてどう思うかということを議会も含めていろいろご議論をいただく。その結果、進めるとなれば基本構想ということになるでしょうし、進むのはおかしいという市民のご意見が非常に多ければ、そこは足踏みをして考えることになると思います。
経済同友会の方々の音楽ホールに関するご要望は、今まで何回か頂いていますが、そちらには確かに中心部にというご意見があり、そうした声も大きいということは私も承知をしています。
ただ、あらためて仙台市として立地を考える場合には、中心部ありきで考えるというのはやや先走りすぎているのではないかと思います。例えば、中心部と仮に交通利便性で地下鉄沿線ということを考えたときに、それぞれがまちづくりに与える影響というのは違ってくると思います。そういったことも比較考量したうえで、絞り込めるものがあれば絞り込むでしょうし、また、中心部には広い敷地が今空いているわけではありませんので、頂いたご要望も踏まえつつ、まちづくりという観点からいくつかの適地を探っていくというプロセスが妥当ではないかと思います。
いずれ私として、再調査に関する判断をしなくてはならないことは承知しています。委員会の答申が出たことやその概要については承知をしていますが、私のところにはその全容や本体がまだ教育委員会から届いていませんので、私としてはそちらも頂いて、また、ご遺族からの所見書も一緒に提出されると思いますのでそれも踏まえたうえで判断をしていきたいと考えています。
答申本体が教育委員会から私の手元にいつ届くのかという最終的な日程が確定していませんので、再調査の判断をいつまでに行うかについてお話しできる根拠がないと思います。
自動車の自損事故のようです。飲酒運転だったかどうかを調査中であるという話もあり、そのことは消防局でも本人と接触できていませんので、私も承知していません。いずれにしましても、市民の皆さまの生命・安全を守る消防局職員が公共物である道路のミラーにぶつかって破損する事故を起こすということは、課題があると考えていますので、消防局には警察にしっかりとご相談し、本人からの事情聴取も行って、分かる限り迅速に的確な報告を行うよう話をしています。
まだ詳細が分かりませんので、この件を踏まえてということではありませんが、毎年、人事異動の時期には歓送迎会などが大変多くなります。過去の例では個人情報の入った書類の漏出などもあり、飲酒による事故は決してあってはならないということを局長会を通じて職員に注意を喚起したところです。
あらためて年度をしっかりとスタートさせて、事業に加速度をつけながら進めていくことが第一だとこの時期は考えています。私の今後についてはまだお話できるところではありません。
特にいつ頃ということではなく、年度の事業がしっかりと進んだという手応えが私自身としてあればということかと思います。
仙台市長 奥山 恵美子
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