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更新日:2024年10月23日
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令和6年10月22日
ひきこもり状態にある方の今現状仙台市で把握している人数、データなどがありましたら教えてください。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
昨年度実施をいたしました市民の生活状況に関する調査で把握をした数字になりますけれども、3,325世帯、人数にすると3,956人という数字が最新の数字ということになります。
その数字というのは、過去の調査の実績と比べると多いのか少ないのか、いかがでしょう。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
今回3,325世帯把握したというのは、仙台市の15歳から64歳までの方が属する全ての世帯に対して調査票を配布したというやり方で、このやり方は初めてやったものですから、同じ手法で把握したものはございません。平成28年に民生委員さんに対して日常の活動の中で把握をされているひきこもり状態の方がいらっしゃいますかと、いらっしゃるとすれば何人いらっしゃいますか、把握されていますかというふうにアンケートでお伺いしたものがございます。これだと558人、仙台市内にはひきこもりの方がいるというような数字になってございます。単純比較はできませんけれども、比べれば今回の調査の方が数が多く把握されたということになるかと思います。
オンライン居場所をつくるに当たって何か気をつけたところだったり特徴みたいなのがあったら教えていただきたいのと、あと全国的な自治体がこういった居場所をつくっているというのは珍しいのかどうかというところも併せてお願いします。
やはり長くひきこもり状態にある方というのは、対面でのコミュニケーションにご不安をお持ちであるとか、なかなか相談につながらないということもございます。そういう意味では、バーチャルの居場所でいろいろな方々とコミュニケーションを取っていただいて、それが次のステップにつながればいいというような思いで、さまざまな趣向を組み入れた取り組みになっているところです。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
同様のオンラインの居場所のような事業でやっているところというのがあるかということですけれども、まず宮城県が昨年から実施をしています。他に私どもが把握している範囲では香川県、あとは東京の江戸川区などが同じようなオンラインの居場所事業を実施しているというふうに承知をしてございます。それから、どういったような工夫をしてきたかというか、どういうような配慮を考えたかということでございますが、先ほどお話をいたしました市民の生活状況に関する調査で把握をされた内容にできるだけ沿うように考えてございます。一つは、専門家とかカウンセリングができる人がいてほしい、心理の専門家とかがいてほしいというようなことが要望として比較的多く上がったということ、同じ悩みを持っている人たちの集まりが欲しいとか、そういうような要望があったこと。そういうことを踏まえてオンラインの居場所をつくり、基本的にスタッフとしては臨床心理士とか公認心理士の資格を持っている方、あるいは社会福祉士の資格を持っている方がそのオンラインの居場所の中にスタッフとして参加をするというような形をしっかりつくりたいというふうに考えております。それから、個別の相談ルームというのを2つ設けることにしておりまして、そちらには、予約制になりますけれども1対1で専門のスタッフと相談をすることができるものを設けるということにしております。内容につきましては、参加をするときに心理的な負荷がすごくかかるような状況をできるだけ避けたいということで、ニックネームでいいですよとか、本名を出さなくてもよろしい、それからアバターですのでご本人の顔を出さなくてもいいとかというようなことがまずありますし、中身にしても何か積極的に自分の考えを述べなければならないというようなことをあまり強く求めないプログラムを多数用意している。もちろん悩み事をお互いに共有し合う、グループで共有するというような場面の設定も設けておりますけれども、そうではないプログラムも多数設けているということで、本人のご都合、気分、そのときの気持ち次第でいろいろなものを自由に選択をして参加をしていただけるような工夫をできるだけ凝らしたというところでございます。
こちらの対象なのですけれども、市内にお住まいのひきこもり状態にある方や、そのご家族ということで、こちら年齢制限等は設けていらっしゃらないのでしょうか。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
一応、年齢制限というのを明確に設けることはしないことにしております。ひきこもりかどうかということについても、例えば医学的な診断とはまた別のものであって、本人自身がひきこもりだなとかひきこもりかなというふうに思っている方、あるいはご家族がうちの子どもはひきこもりではないかなというふうに思っている方ができるだけ使っていただけるようにしたいということですね。仙台市に住んでいらっしゃる方ということで一定条件はつけさせていただきますけれども、それ以外はできるだけ条件を外して、ひきこもりだろうというふうに思っておられる方が使っていただけるようにできるだけしたいなというふうに思っているというところでございます。
こちらの生活状況の調査をやられたときに、それに関する投稿フォームをつくりますという対策があったかと思うのですけれども、(この事業は)それが進化した形という感じなのか、それはまた投稿フォームはやりつつ、こちらのオンラインの居場所もやるというような形なのかを教えていただけますでしょうか。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
結論から言うと両方とも併用するという形になっております。オンラインの居場所も開設していますし、投稿フォームもそのまま生きた状態にしておくということでございます。どちらでもご都合のいい方を使っていただければというふうに考えております。
ひきこもりに限らずだと思うのですけれども、民間でもこういったオンラインチャットのようなサービスがいろいろある中で、仙台市としてやる意味というか、公的な機関でやる意味というのを改めて教えていただけますでしょうか。
それこそ、誰一人取り残さない社会をつくりたいという大きな目標があるわけですよね。そういう中で、ひきこもり状況におられる方々の実態把握ということに努め、そして今度は、それらの皆さま方のご意見もお聞きした上で、まずはオンライン上の居場所をつくっていく、そしてそこでさまざまな自信をつけていただいたり、さまざまな体験をしていただくことで、実社会の中でいろいろなつながりを持っていただけるようになったらいいなという思いでつくらせていただいているものです。
こちらの専門家とのご相談とかというのは今のところ全部オンライン上なのですよね。
そうです。もちろん対面でひきこもりの方々の居場所づくりをやっていらっしゃる団体の方々もおいでです。けれども、そういうところにもなかなかつながりにくい方々に、ぜひこのオンラインの居場所でさまざまな活動をしてみませんかということで活用いただければと思っています。
郡市長も先ほど次のステップへつながるようにというお言葉ありましたけれども、例えば今オンライン上だけだったものが少し対面の活動に結びついていくような方向性というか、今お考えのものはあったりしますでしょうか。
現実、私もひきこもりの方々の実際の居場所といいましょうか、そういうところで支援を行っておられる団体の皆さんたちとコミュニケーションを取らせていただき、現場を視察させてもいただきました。その折に、やはりちょっとしたきっかけで家から出られなくなってしまったり、あるいは買い物には行けるのだけれどもなかなか話せないというような方々がどうやっていろいろなコミュニケーションができるようになってきたのかというこれの状況を見させていただいて、やはりその方の身になって伴走してずっと支援をしていくということの大切さ、その方々は既に自分のまたやりたいことを見つけて社会に戻っていったり仕事を始めたりあるいはまた同じようにひきこもりの方々の支援に回ったりなさっている、そういう状況を拝見したので、やはりこれらもいろいろ使っていただきながら、ご自身の夢に向かって歩み出しを進めてもらいたいと思っているところです。
先ほど市長が言ったとおり、対面の居場所というのも仙台市内に幾つかあるのも把握しているのですけれども、そういった対面の居場所にオンラインからつなぐような形、他の対面の居場所の団体とかと連携しているという取り組みというのは、この中であるのでしょうか。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
まず、オンラインの居場所自体を運営している団体さんは、対面での支援をしている団体さん、在仙の団体さんを選んでいるということで、オンラインの中でも声も出さない、字だけでやり取りをする(チャット)というレベルとか、あと音声を通して自分の声を出してやり取りをするという方法、それから個別の相談の中に入っていきますと、お互い顔を出した状態で相談ができるようなものというものもセレクトできるようにしております。その相談を受けてもらっている人の様子とかを、顔とか対応の仕方とかを見ていただいてだんだん信頼が深まってくれば、じゃあ自分も顔を出していいかな、安全かなというようなところになった後に、その方が実際、例えば受託していただいたのはわたげさん(社会福祉法人わたげ福祉会)ですけれども、わたげさんのところでやっている場面に私いるから来ませんかというふうに言われて、そこに誘われて出かけていくというような、できるだけ境目をなくすような工夫は凝らしたつもりです。わたげさんとかのその先はいろいろな団体さんとつながりがありますから、そこからまたつながっていけるというようなことは期待をしているというところでございます。
今回の内容の中だと、相談であったり趣味の話だと、そういうところをメインでお伺いさせていただいたのですけれども、例えば学生向けの学習支援であったり、進路とか就職とか、年齢制限がないということで、何かそういったニーズにはどういうふうに対応していくのか教えてください。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
(チラシ(PDF:819KB)に)プログラム例が6つ書いてありますけれども、その中に、例えばけやきの会とかリンク・アンド・タイとかというのが書いてあるかと思います。こういうプログラムの中で、例えばリンク・アンド・タイですと、実際に仕事としてやっている人をお招きして仕事をやっている意味とか楽しさとかを言ったり、その人の持っている技術を披露して見せてくれたりするというような場面の設定を設けたいなというふうに1つは思っているのですね。あと、けやきの会のところは実はたくさんグループをつくろうと思っています。今回、市民の意識調査をしたときに分かってきたことの一つには、例えば不登校からひきこもりになった人とか、そういうよくあるひきこもりのイメージだけではなくて、例えば普通に結婚もされて子育てもされているのだけれども、旦那さんの転勤に合わせてご自身が、社会関係が少し、仕事をお辞めになったりとか、引っ越しをしたので昔のお友達と疎遠になったとかという形で何となく引き籠もったような生活になっている方もいらっしゃるということが分かったのですね。例えばそういう子育て中の女性の方を集めたけやきの会みたいなものを別グループとしてつくったりすると。そういう中で、お互い話し合いをして理解を深め合ったりとか、要するに孤立にならないようにする、自分一人しか困っていない、自分一人しか大変ではないというような気持ちではなくなってもらいたいのですね。そういう場面の設定をたくさんしていきたいと思っているということです。あと、学習支援に関しても、対応(するプログラム)があるというふうに思います。あした、ぜひ(報道機関向け事業説明会に)お越しいただいて聞いていただければなと思います。
今回のこのオンラインのシステム開設の予算なのですけれども、何か国の補助金など(の)活用はあるのでしょうか。
(障害者支援課精神保健福祉担当課長)
予算について、国からの交付金(は)地域就職氷河期世代支援加速化交付金を活用させていただいているところでございます。予算の総額は626万円でございます。
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