ガソリンや軽油の保管数量に関する注意事項
ガソリンや軽油は消防法令や市町村火災予防条例の適用を受ける『危険物』です。
保管する数量によっては消防法に基づく危険物施設の許可、又は火災予防条例に基づく少量危険物の届出が必要となります。
油種ごとの許可又は届出が必要となる数量
油種 |
消防法の許可 |
火災予防条例の届出 |
ガソリン |
200リットル以上 |
40リットル以上200リットル未満
(個人の住居の場合は100リットル以上200リットル未満)
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軽油及び灯油 |
1,000リットル以上 |
200リットル以上1,000リットル未満
(個人の住居の場合は500リットル以上1,000リットル未満)
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ガソリンや軽油の危険性と容器の注意事項
ガソリンや軽油の特性及び危険性
- ガソリンの引火点(着火する最低温度)は−40℃程度(軽油、灯油は+40℃)と低く、小さな火でも爆発的に燃え上がるなど、極めて引火しやすい物質です。
- ガソリンや軽油は、電気の不良導体であるため、流動等の際に発生した静電気が蓄積しやすく、静電気による着火危険性が高い物質です。
- ガソリンや軽油の蒸気は、空気より重いため、滞留し、穴やくぼみなどに溜まりやすく、可燃性の雰囲気が広範囲に形成されやすいため、離れたところにある思わぬ火源(ライター等の裸火、静電気、衝撃の火花等)によって引火する危険性があります。
- ガソリンや軽油は、大量に保管すると火災危険性が高まるとともに、一旦火災が発生すると大火災になる危険性があります。
ガソリンや軽油を入れる容器
- ガソリン携行缶等に入れてください。容器は、消防法令で強度や材質等が決められています。
- 灯油用ポリエチレン缶での保管は危険ですので絶対に入れないで下さい。
保管容器の例
ガソリンの保管に適した容器
(金属製容器)
基準適合表示の例
(消防法令に基く試験に合格
したものに表示)
ガソリンの保管に適さない容器の例
(樹脂製容器は火災危険性が高い)
ガソリンスタンドでガソリン等を容器で購入する際の注意事項
ガソリン等を購入する際の注意事項
- ガソリンスタンドの従業員から身分証(運転免許証等)の提示と購入するガソリンの使用目的の問いかけがあります。ご協力をお願いします。
- 消防法令の基準に適合した容器で購入して下さい。
- セルフ方式のガソリンスタンドでは、利用客が自分でガソリンや軽油を容器に入れることはできません。
ガソリン等を保管、取扱いする際の注意事項
- ガソリンの容器は、消防法令で定める強度や材質等の基準に適合した金属容器等を使用して下さい。(※灯油用ポリエチレン缶には、危険ですので決してガソリンを入れないで下さい。)
- ガソリンを容器で長期保管することは、ガソリンが変質するおそれがありますので極力控えて下さい。また、保管場所の状況によっては、温度変化等で容器が変形するおそれがあります。
- ガソリン容器から可燃性の蒸気が漏れ出さないよう、常時密栓するとともに、火気や火花を発する機械器具等から離れた、直射日光の当たらない、通風、換気の良い場所場所で保管や取り扱いを行って下さい。
- ガソリン容器を使用する際には、開口前のエア抜き等、取扱説明書などに書かれた注意事項を厳守し、こぼれ、あふれ等がないよう細心の注意を払い取り扱って下さい。また、静電気による着火を防止するため、地面に容器を直接置くなど静電気の蓄積を防ぐ対策を行って下さい。なお、付近に粉末消火器等の油火災に適した消火器具を必ず準備して下さい。
- 稼働中の機器等へのガソリンの給油(注ぎ足し)は、決して行わないで下さい。
- ガソリンを漏らした場合は、少量であっても回収、除去を行うとともに周囲での火気等の使用を禁止し、立ち入りを制限するなどの対応が必要です。また、衣類や身体に付着した場合は、直ちに衣類を脱いで大量の水と石鹸で洗い流して下さい。
ガソリン携行缶を使用する際はご注意下さい!(PDF:125KB)
火災予防に関するガソリン携行缶のポスター(危険物保安技術協会)(外部サイトへリンク)