本市では、本日12月26日、認可保育所を運営する法人1社に対し、児童福祉法および子ども・子育て支援法に基づく行政処分を行いました。

当該保育所については、10月に保育士の配置基準を満たさないままで運営していたことが判明し、その後、本市から改善勧告を行ったものの、十分な改善が図られませんでした。今後、適切な保育体制が確保されるよう継続的に指導してまいります。

1　処分日

令和6年12月26日

2　対象保育所

（1）施設名

富沢アリス保育園

（2）所在地

太白区富沢南二丁目10-2

（3）設置者

株式会社アリスカンパニー　代表取締役　吉田　正

3　処分内容

（1）保育士配置基準違反状態の是正に係る改善命令

下記の項目について改善を行い、それぞれの期日までに書面で本市に報告すること。

1. 配置基準を満たす保育士を確保すること。（令和7年2月3日まで）
2. 保育士の離職が続く理由について、組織的に検証し、保育士離職予防のための具体的な対策およびその実施計画を策定すること。なお、検証に当たっては、中立的な第三者による検証を行うなど、匿名性に配慮すること。（令和7年3月31日まで）
3. 2.で策定した実施計画を履行し、保育士の定着を図ること。（令和7年6月30日まで）

（2）児童の新規受け入れ停止

適正な保育所の運営ができる体制を整えたことが確認されるまでの所要期間として、令和7年1月1日から同年6月30日までの6か月間、児童の新規受け入れを停止する。

4　処分理由

（1）保育士配置基準違反

当該保育所からの報告や特別監査の結果、当該保育所に配置された保育士の数が、本市条例に定める保育士配置基準を満たしていない時間が複数回あることが確認されたほか、最大で5名の保育士が不足していた時間があることが確認されたため（10月4日13時ごろから14時20分ごろ、本来、保育士7名の配置が必要であるところ、所内にいた保育士は2名であった）。

（2）改善勧告に対する改善策等が不十分であること

10月15日に改善勧告を行ったが、その後も保育士の配置状況に改善は見られず、報告された改善策も実効性を伴わないものであることが認められるため。また、本処分に先立って当該保育所から提出された弁明書においても、十分な改善が図られる見込みがないため。

【参考】行政処分に至るまでの経過

行政処分に至るまでの経過

日付	内容
10月4日（金曜日）	例月の保育士配置状況報告において、当該保育所より基準を満たさない旨の報告があったことから、本市職員が訪問し現況を確認した。
10月9日（水曜日）	児童福祉法および子ども・子育て支援法に基づく特別監査として、10月1日から10月10日までの職員の配置予定、児童の登所実績および職員の出勤実績の報告を求めた。
10月11日（金曜日）	当該保育所から本市に対し、職員の配置予定、児童の登所実績および職員の出勤実績の報告資料が提出された。
10月15日（火曜日）	当該保育所に対して改善勧告を行い、23日を期限として改善報告を求めた。
10月23日（水曜日）	当該保育所から改善勧告に対する報告書が提出された。
10月25日（金曜日）	本市から当該保育所に通所する児童の保護者に対し、太白区役所内に相談窓口を設置する旨の通知をした。 （設置日）10月29日（火曜日）、10月30日（水曜日）、10月31日（木曜日）、11月1日（金曜日）、11月5日（火曜日）の5日 （設置時間）9時～19時30分
12月10日（火曜日）	当該保育所に対し、行政手続法に基づき弁明の機会を付与する通知を行った。
12月23日（月曜日）	当該保育所より本市に対し、弁明書が提出された。
12月26日（木曜日）	23日の弁明の内容も踏まえ、本市において行政処分を行うことを決定し、当該保育所に対して処分内容を通知した。