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更新日:2024年12月15日
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八木山動物公園スタッフブログ「八木ZOO通信」
令和6年11月4日は、は虫類館の最後の開館日でした。
は虫類館の閉館をお知らせしてからこの日まで、たくさんの方が足を運んでくださり、関連イベントも大盛況でした。
特に、休日だった11月3日と4日は大人気で、開館したばかりの時のように館外まで入館待ちの列が延びる時もありました。
ところで、この2日間は、いつもとは異なる顔ぶれも皆さまをお迎えしていたのですが、お気づきになったでしょうか。
は虫類館をかつて彩ったスターたちが帰ってきていたのです。
前回のブログでも触れたとおり、当園では、貴重な動物などが亡くなった場合には、できるだけはく製や骨格標本として残すように努めています。
今回は、はく製となっては虫類館に再登場した彼らを紹介したいと思います。
市民に親しまれた往年のスターたちが閉館間際のは虫類館に勢揃い
まず、向かって左手にいる、とびぬけて大きなワニから。
これはシャムワニで、体長は248センチメートルあります。
私の世代(の男性の多く)は、「とびぬけて背が高い人」というと、「大巨人」「世界8番目の不思議」の異名をとったプロレスラーのアンドレ・ザ・ジャイアントさんを想起すると思われますが、彼の身長(223センチメートル)を30センチメートル近く上回る巨大さです。
その隣にいるワニは、こちらに比べるといささか小さく見えますが、それでも130センチメートルあります。
以前のは虫類館ではこうしたワニをたくさん飼育しており、そのころの様子は、は虫類館の出口の上にあるワニの集合写真で偲べます。
なお、現在飼育しているメガネカイマンは、しばらく裏飼施設で暮らし、ゆくゆくは、施設長寿命化再整備計画のエリアⅡに建設する「南米館」に引っ越して、また皆様をお迎えする予定です。
は虫類館の出口の上にある写真にお気づきでしたか?
真ん中にいる大きなトカゲは、ミズオオトカゲです。
は虫類館の出口の上の写真にも載っており、ワニと並んで、は虫類館の象徴的な存在だったことがわかります。
館内では、大きめの池がある展示スペース(閉館前にはたくさんのカメがいたところ)で飼育していました。
東南アジアに多く生息し、その名のとおり水泳や潜水が得意で、コモドオオトカゲに次いで世界で二番目に大きくなるトカゲだそうです。
私は、昭和53年のゴールデンウィークに開館したばかりのは虫類館に来た時に、このトカゲの大きさに驚いた記憶があります。
この個体は開館当時にいたものとは異なりますが、人に慣れていて、飼育員にかみつくことはなく、頭を触ることも出来たそうです。
また、その名称とは異なり、あまり水には入らなかったそうで、同じ種でもそれぞれの個体が様々な個性を持っていることを実感させます。
この個体にはひよこやゆで卵などを与えていましたが、特に牛レバーをおいしそうに食べていたそうで、最終的には2メートルを超える大きさ(「東洋の巨人」と呼ばれたプロレスラーのジャイアント馬場さんの身長(209センチメートル)に迫る203センチメートル)にまで成長しました。
なお、先に触れた、は虫類館出口のミズオオトカゲの写真は、この個体の生前の雄姿を捉えたものです。
2頭のカメも見えます。
奥の大きい方がケヅメリクガメ、手前の小さいものがインドホシガメです。
最近はケヅメリクガメが独り占めしてきたリクガメの展示場ですが、以前は数匹が同居していました。
このケヅメリクガメは、当園に来た平成18年(2006年)当時の園長の名前にちなんで、「ゲン」という愛称が付けられ、東日本大震災も乗り越えて、平成24年(2012年)まで当園で暮らしていました。
手前の木の台座のところには、見えにくいかもしれませんが、ジャクソンカメレオンがいます。
は虫類館の開園当時は、は虫類を扱うペットショップは市内ではほとんど見当たりませんでしたので、生きているカメレオンを観るには、は虫類館に行くのがほぼ唯一の方法でした。
最近は飼育していなかったものの、カメレオンが当園に確かにいた証が、このような形で残っています。
その隣にいるのは、グリーンイグアナです。
当園では、ゴールデンウィークなどに「ヘビとのふれあい」を行い、毎回好評を博しておりますが、以前はこのイグアナとのふれあいも行っていたそうです。
グリーンイグアナの隣、一番右端にいるのは、少し小振り(といっても体長は85センチメートルあります。)のミズオオトカゲです。
は虫類館の閉館後、当園のは虫類たちは、順次裏飼施設に引っ越しをしています。
今年の冬、彼らは、不安定なは虫類館のボイラーに悩まされることなく、快適に過ごせそうです。
今後、当園のは虫類は、生息する地域ごとの展示に切り替わります。
まずはエリアⅠのアフリカ園に新設する総合獣舎で、ケヅメリクガメ、パンケーキリクガメ、マダガスカルホシガメを観られるようになります。
その後、エリアⅡでは南米地域のは虫類たちに、エリアⅢでは日本のは虫類たちに再会できる予定です。
なお、当園での今後の展示の予定がなくなったは虫類は、国内の動物園などの新天地に旅立つか、当園の裏飼施設に住み続けることになります。
は虫類が好きな方は寂しい思いをされているかもしれませんが、ふれあい館では引き続きアオダイショウを観ることができます。
また、今後は、裏飼施設のバックヤードツアーなどを行い、は虫類との再会の機会を設けていきたいと考えておりますので、ご期待ください。
最後に、は虫類館の開館当時の様子をご覧ください。
館内は人であふれかえっており、当時の人気ぶりが伝わってきます。
入り口付近から見た開館当時の様子
ジャクソンカメレオン
グリーンイグアナ
ミズオオトカゲ
開館当時のリクガメの展示場の様子
開館当時のワニ池の様子
メガネカイマン
シャムワニ
お問い合わせ
仙台市建設局 八木山動物公園 飼育展示課
電話:022-229-0122
ファクス:022-229-3159