- 傷病者に「喉が詰まったの?」とたずね、声が出せず、うなずくようであれば窒息と判断し、直ちに行動しなければなりません。
- また、窒息を起こした人は親指と人差し指でのどをつかむしぐさ(「窒息のサイン」)をすることがあるため、このしぐさを見たら異物除去の手順を行ってください。
- 傷病者が咳をすることが可能であれば、できるだけ咳を続けさせます。強い咳により自力で排出できることもあります。
- 119番通報を周りの人に依頼するとともに、まず背部叩打法を試みて、効果がなければ腹部突き上げ法を試み、異物が取り除けるか、傷病者の反応がなくなるまで異物の除去を試みます。
- 救助者が一人の場合には、傷病者に反応がある間は、119番通報より異物除去を優先して行います。
背部叩打法
- 傷病者が立っている場合や座っている場合は、傷病者の後方から手のひらの付け根で肩甲骨の間を力強く、何度も連続してたたきます。
腹部突き上げ法
- 傷病者の後ろからウエスト付近に手を回します。
- 片手で握りこぶしを作り、その親指側を傷病者のへそより少し上に当てます。
- その手をもう一方の手で握り、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。
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ポイント
- 明らかに妊娠していると思われる女性や高度な肥満者には、背部叩打法のみを行い、腹部突き上げ法は行いません。
- 横になっている傷病者が自力で起き上がれない場合は、背部叩打法を行います。
- 腹部突き上げ法を行った場合には、腹部の内臓をいためている可能性があるので、行ったことを到着した救急隊員に伝えてください。なお、119番通報前に異物が取れた場合でも、病院での診察は必要です。
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