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更新日:2024年4月5日
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社名:ハリウコミュニケーションズ株式会社
設立:1936年10月
従業員:37名
本社:仙台市青葉区六丁の目西町2-12
主な事業内容:印刷(オフセット・オンデマンド・活版)・製本、印刷物の制作・HP制作・イベント企画、運営、映像制作、他
その他:「健康経営優良法人」認定企業、「くるみん」認定企業
テーマ |
概要 |
審査委員会での講評 |
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地元企業と連携した小学校での理科実験プロジェクトの実施 |
企業関係者を講師とした理科実験プロジェクトを各教育機関との連携により実施 |
地域社会において重要な課題である人材の育成について、本業である「モノづくり」のノウハウや既存のネットワークを活用しながら、地域のリソースを集約することにより解決を図ろうとする取り組みで、地域の将来に大きく寄与していくものと評価いたしました。
理科離れに歯止めをかけるため、企業と教育現場をつなぐ役割は社会貢献度が高く、また、本業の印刷業という業種に留まらない点で他に類を見ない取り組みであると評価いたしました。 また、国の補助事業終了後も一般社団法人を立ち上げ自主展開し、長年にわたって取り組んでおり、その結果として大きな効果を上げていることを高く評価し、優秀賞といたしました。 |
仙台市若林区のハリウコミュニケーションズは2016年度の「仙台『四方よし』企業大賞」で優秀賞に輝いた。本業の印刷業に止まらず、社名の通り「社会のコミュニケーションを支える企業」としての貢献が評価された。
その象徴は、企業と連携した地元小学校での理科実験プロジェクトだ。例えばハウスメーカーの設計士が手作り模型を使って地質と建物の関係について授業をしたり、種苗会社の社員が「植物の発芽と成長」と題して話したり、理科の勉強が実社会でどう役立っているかを分かりやすく伝える場をプロデュースしてきた。地域の25の企業・団体と協力して「子どもの理科離れ」という社会課題にアプローチする取り組みは平成19年の始動以来、実施学校数は延べ934校、延べ約57,177人が授業を受けた。
ハリウコミュニケーションズは1936年創業。祖父が起こし、父が大きくした会社を90年に継いだ3代目の針生英一社長は、2002年1月1日、創業時からの「針生印刷」を現社名に変更した。「印刷」の二文字を消す抵抗は小さくなかったが、「社業を印刷の枠に留めず、広く社会のコミュニケーションに役立つ会社になろう」との意気込みを表現した。
インターネットが発達し、ペーパーレス化が進む変化を見据え、全国の同業者15人と作った「若手印刷人戦略研究会」で定期的に勉強会を重ねながら、「印刷会社は地域でどうあるべきか」を追求し続けた。一つの方向性が見えたのが「仙台シニアネットクラブ」との連携だった。クラブ事務局長から「高齢者向けのパソコン教室を始めたいが、運営を手伝ってくれないか」との相談を受けたのが出発点。その後すぐに「高齢者向けに分かりやすいテキストが欲しい」という相談も受けた。印刷や製本ならお手の物。内容は高齢者がつまずかずに習得できるように、全ての手順をイラストで詳述し、分かりやすく仕上げた。すると、これがパソコン教室を展開している大手企業の目に留まり、同社が全国展開するパソコン教室で使うテキストの一括受注につながった。
以来同社は「地域の御用聞き」に目を向け、地域活性化や地下鉄開業のPR、地元中小企業の求人サポートなど、地域課題にコミットする企画を次々手掛けた。そのツールとしてパンフレットを発行したり、ホームページを立ち上げたり、結果として印刷の需要も掘り起こしてきた。
また、社員の健康管理も重視。6つの項目からなる「わが社の健康宣言」を発表。2017年から月1回、40人弱の社員が一堂に会して昼食を取るランチ会を実施。野菜たっぷりが売りのメニューは総務部門の社員による手作りで、部署を超えた交流にもつながり、毎回大盛況だ。
残業の削減やメンタルヘルスにも積極的に取り組んでおり、週2回、各々が好きなスポーツを楽しむことも推奨(Sports Day)。地域のスポーツ団体に属する社員が増え、こうした側面からも地域との関りが密になっている。こういった活動が高く評価され、日本健康会議より「健康経営優良法人2019」にも選ばれた。
針生社長は「地域に関わることで、社会の課題とニーズが分かる。そこを踏まえていれば確かな提案ができ、ビジネスにつながる。量的拡大が望めない時代、社員の質的な成長で地域の信頼に応えていきたい」と意気込む。
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