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更新日:2024年4月5日
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社名:株式会社関・空間設計
設立:1996年
従業員:31名
本社:仙台市青葉区本町二丁目1番8号
主な事業内容:建築設計・監理業務
テーマ |
概要 |
講評 |
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「SpiritOfPlace」という設計理念のもと、設計業務を通じた地域の価値創造 | 1966年の分社独立以降、その場所(Place)の持つ歴史や風土、文化といった土地固有の精神(Spirit)を大切にし、発注者・利用者・地域住民との対話を通じて、「かけがえのない空間づくり」、「地域全体の魅力づくり」、「震災復興」に取り組んでいる。 |
携わる施設の設計において地域住民とのワークショップを開催することなどを通じて、多くのステイクホルダーの意見を取り入れた設計を独自に進めることで、住民に広く理解され、愛され、積極的に関わりたいと考えさせる空間の実現に取り組んでいる点が評価できます。 |
テーマ |
概要 |
講評 |
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「海外研修制度」の導入と、 若手社員による「職場環境の改善」 |
2012年から「人間力・マネジメント力の向上」、「新しいことへのチャレンジ」を目的に、毎年一人ひとりが海外研修を企画・実行・報告するという研修制度を導入。
また、働きやすいオフィスや居心地の良いラウンジづくりを行うなど、様々な課題解決をボトムアップで取り組んでいる。 |
従業員主導で課題を検討することで、自らの働き方を積極的に見直し、海外研修を導入するなど、従業員の能力や意欲を向上させる一貫した活動を意欲的に行っている点が評価できます。 |
仙台市の「仙台『四方よし』企業大賞」で2019年度の優秀賞を受賞した「関・空間設計」(青葉区)は、宮城県を中心に東北全域で建築の設計・監理、コンサルタント業務を展開する。
設計業務を通じた地域の価値創造への取り組みと社員主導で進められた働き方改革が評価された。渡邉宏社長は「これまで行ってきたことが評価され自信になったし、再確認もできた。このプロセスを大切にして、今後も進んでいきたい」と喜ぶ。
同社は1996年9月、岡設計から仙台支店が分社独立。設計理念に「Sprit Of Place(スピリット・オブ・プレイス)=SOP」を掲げ、その場所(Place)が持つ歴史や風土、文化、人々の魅力など、その土地固有の精神(Spirit)を大切にした空間、地域の魅力づくりに取り組んできた。病院や学校、自治体庁舎、斎場、道の駅といった公共建築物がメインだ。
渡邉社長は2010年9月に就任。同年11月に事務所を現在地に移転した。その4カ月後に東日本大震災が起き、関わってきた地域が大きな被害を受ける。「想定をはるかに上回る被害にがくぜんとした。現地で被害状況の調査をしながら復興支援に当たった」と当時を振り返る。
非日常の中でも地域に目を向けた理念が活動を支えた。「SOPという共通認識があったからまとまることができた」と渡邉社長は話す。その一方で、震災を契機に「(SOPを)もう一度、見直そう」という機運も高まった。業務量が増大し、人も入れ替わる中で理念をより分かりやすく、実情にあった形で浸透させる必要があった。
ブラッシュアップした理念SOP。「地域の価値の継承と創造」に向け、「ずっと一緒に考えよう」「かけがえのない場所をつくる」など「12の言葉」に思いを込めた。「空間や建築は最終的な答えの一つ。重要なのはプロセスと、その後のフォロー。価値ある資源を持続的に残すため、地域との協働を続けていきたい」。
並行する形で働き方改革にも12年に着手。長時間労働の削減、積み上げられた図面の整理など『業界の当たり前』を徐々に変え、働きやすい環境の中で自社の仕事の最大化を図るのが目的だ。中堅社員8人で「チームカイゼン」を組織。社内ワークショップを開くなどして全社の意見を聞き、解決への議論を重ね、一人一人が自分の問題として捉えられるようになっていったという。
ワークショップの開催時期と労働基準監督署の査察が重なったことも、今となっては良い追い風になったと振り返る。社員の意識向上と外部からの指摘の相乗効果で、より一体感ある取り組みが進んだ。残業時間の可視化や会議スタイルの変更、作業スペースやリラックスラウンジの確保などが図られた。
時期を同じくして社員の海外研修も始めた。個々が目的を設定し、旅程を組み立てる。別の視点でものを見る力を育てるのが狙いだ。これまで延べ120人が研修を実施し、訪問国は46カ国を数える。企画立案、帰国後の報告、渡航するための業務マネジメントがスキルアップにつながっている。
「コミュニケーションがスムーズになり、社員一人一人がものを言える組織になりつつある。これまで自己主張しなかった社員も積極的になった。うれしいね」と渡邉社長。穏やかな笑みがこぼれた。
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