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更新日:2024年4月5日
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社名:株式会社未来企画
設立:2011年
従業員:89名
本社:仙台市若林区荒井7丁目4番地の1
主な事業内容:介護事業、社会福祉事業
テーマ |
概要 |
講評 |
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福祉施設の空きスペース・時間を地域に開放して、地域づくりを目指す「アンダンチ」プロジェクト | 2018年7月に「アンダンチ」という高齢者住宅、介護施設、飲食店、保育園等の複合施設を開所。地域の子どもや住民が訪れて多世代が日常的に交流する場となり、子供から高齢者まで、それぞれに繋がりや役割を作り出し、日常的に触れ合うことを通じた学びと成長の場として地域づくりに取組む。 |
高齢者福祉施設を核に、地域の子ども達や障がい者など多様な人々の交流を促進し、地域共生の理想と言えるような姿を実現。特に同社は、それを実現するために具体的な経営戦略に基づき、地域の様々な企業や団体と連携を行い、理想像を実現・維持する優れたシステムを確立している点が評価できます。 |
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概要 |
講評 |
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複合施設内にある企業主導型保育所の設置を含めた、職員の働きやすく、やりがいのある仕事環境整備 |
内・外部研修に加え、総合職スタッフを配置し、有給取得や急な体調不良への対応を改善している。複合施設内に保育園を設置することで、子供を預けながら仕事できる安心感や園児が施設内散歩やお手伝いをするなど関りを持つことで、他のスタッフにも心理的余裕も生まれ、雰囲気が良い。 |
多様な職務機会を設け、育成の可能性を用意することにより、高い定着率、職務満足度を実現している点が評価できます。特に保育、学童支援、障害者支援、地域コミュニティの創発など多様な事業をミックスしたことで、非常に多様な人々を事業に関与させることに成功し、福祉や地域活動の可能性を拡大している点が評価できます。 |
仙台市の「仙台『四方よし』企業大賞」で2019年度の大賞に輝いた「未来企画」(若林区)は、同区なないろの里で多世代交流複合施設「アンダンチ」を運営する。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を核に、医食住と学びをコンセプトにしたさまざまな福祉施設を併設。集う人たちが心豊かに過ごせる「地域の縁側」を目指している。
アンダンチは18年7月にオープン。仙台の方言で「あなたの家」を表す「あんたん家(ち)」をもじった。
約3300平方メートルの敷地にサ高住「アンダンチレジデンス」、ショートステイ、訪問介護などをワンストップで行う看護小規模多機能型居宅介護事業所「HOCカンタキ」、企業主導型保育所や日本食レストラン、障害者就労継続支援B型事業所とコミュニティースペースを兼ねた「アスノバ」が並び、一つの街のようだ。
敷地の中央ではヤギを飼い、レジデンスの入り口には駄菓子屋があって、地域の子どもたちや親子連れでにぎわう。
「さまざまな福祉活動をミックスさせれば、サービスの質の向上にもつながる」と福井大輔代表取締役。「関心のない人にとって福祉は遠くて、マイナスのイメージを持たれることもある。高齢者や障害者と関われる場所が近くにあれば、もっと優しい世の中になるはず」との思いも強い。
塩釜市生まれの36歳。早稲田大在学中、ケニアに留学したほか、約20カ国を旅したという行動派だ。大学卒業後、総合商社で勤務しながらも、起業したいという夢を持っていたところ、腎臓内科医の義父から「自分の行く末を案じた患者さんが安心して暮らせる住まいづくりをやらないか」と打診され、一念発起。13年に会社を辞め、介護事業を計画しながら、介護職員初任者研修を受講した。
15年に小規模多機能ホームを若林区荒井に開設すると、認知症患者の家族の苦労を目の当たりにした。入居施設を探す家族も多く、高齢者の住まいづくりに本腰を入れることになった。「社会保障費が少なくなる中で、スタッフの報酬を確保するためにも、多様な施設が補完し合える仕組みが必要」と考え、働きやすさや利用者同士の交流も視野に構想を練った。
アンダンチの開所直前は不安で眠れない日もあったが、仙台市が起業プランを審査する「ビジネスグランプリ」で大賞を受賞し「社会に求められているんだ」と自信が付いた。地域共生のモデルとして全国的にも注目され、視察も多い。
「四方よし」では、地域の団体や企業との連携も評価された。各施設の給食には地元農家の野菜も使うほか、レジデンスの食堂を子育てサークルやヨガといったさまざまな活動の場として提供している。「入居者にも楽しんでもらっている。高齢者住宅だけど、高齢者だけの暮らしにしたくないんですよね」と笑う。
入居者が増えていく中でもケアの質を上げるため、スタッフの働きやすさや、より良い待遇を常に考えている。「自分の心に余裕がないといいケアはできない。職員を大切にしたい」と福井代表。
系列のクリニックに通う透析患者を介護助手として採用するなど、働き場所を見つけにくい人にも間口を広げた。「これからも地域に足りない機能を探りながら、ビジネスとして継続性を持ち、地域の課題解決にチャレンジして行きたい」とさらなる高みを目指す。
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