ホーム > 事業者向け情報 > 経済・産業 > 中小企業支援 > 支援メニュー > 企業価値や魅力の向上を図りたい > 施策 > 仙台「四方よし」企業制度について > 仙台「四方よし」企業大賞 受賞企業一覧 > 株式会社サムライアロハ(令和元年度 特別賞)
ページID:45815
更新日:2024年4月5日
ここから本文です。
社名:株式会社サムライアロハ
設立:2018年
従業員:3名
本社:仙台市太白区中田5-13-65
主な事業内容:着物から作るアロハシャツの製造販売
※令和元年度の表彰において、取り組み内容の一部が特に秀でている企業に贈られる「特別賞」を受賞。
※令和2年1月28日に開催した仙台市中小企業成長フォーラムにおいて来場者の投票により決定した「オーディエンス賞」も受賞。
東北の皆で作る世界で一つだけのアロハシャツ
約2億着の廃棄予定の「着物」を集め、子供が小さく外で働きに行けない主婦に家庭で出来る内職として「着物裁断」の仕事を提供し、裁断した着物を福島、岩手の縫製職人がシャツに仕立てる。
2019年より販売を開始し、国内では伊勢丹新宿メンズ館、アダストリア(HARE原宿店、新宿店、名古屋店、大阪店、福岡店)、海外ではフランスのレクレルールでの販売を行い300着の販売実績。
また、各メディアでの反響がありNHK国際放送にて取り上げられ世界中で放送されただけでなく、NHK教養番組「美の壺」、雑誌GQでも特集された。
販売の様子(アロハシャツ)
自宅で子育てしながら仕事をしたいなど、ライフスタイルに合わせた働き方の実現に課題を感じていた。
個人の事情に合わせた働きやすい環境づくり
働く主婦の事情に合わせた勤務時間体制をとっている。具体的には、子育てしながらご家庭で働きたい主婦へは家庭で着物を持ち帰って洗いや裁断をしていただき、職場で子供たちを連れてお仕事をされたい方には自由に子供たちを遊ばせながら仕事をしていただいている。
各メディアに取り上げられる毎に働きたい主婦の方々より就職希望の問い合わせが多数来ている。今後もサムライアロハの売上拡大に伴いこの仕組みを拡げていきたいと考えている。
扇を大胆にあしらったオレンジ、小紋柄の白、花柄のブルー…。色とりどりのアロハシャツが所せましと並ぶ。仙台市に本社を置く「サムライアロハ」は、お役御免となった着物をアロハシャツにリメイクするビジネスでアパレル界の注目を集める。
「色とりどりのアロハシャツ」
始動は16年。社長の櫻井鉄矢さん(39)は中古ブランド品などを買い取り販売する「仙台買取館」を営んでおり、箪笥の肥やしとなっている着物の潜在価値に着目した。「日本人は古い西洋の品々は『アンティーク』とありがたがるのに、自国の古物は『ガラクタ』呼ばわりする。年間約2億着も捨てられている着物に新しい役割を与えることで、そこを何とかしたかった」と語る。
ただ、ハードルもあった。呉服の世界では着物にはさみを入れるのはタブーとされ、着物をほどき、裁断する作業の担い手確保に難儀した。既存の枠組みでは事態は打開できないと、地元の同級生女性らに内職として担ってもらうことを打診。ちょうど育児中で、保育所に空きがないために外へ働きに出られずにいた事情も追い風となり、着物をほどく担い手は確保できた。
シャツに仕立てる作業は、福島第一原発事故の風評で仕事が減っていた白河市と盛岡市の縫製工場に依頼。地場企業を支えながら埋もれていた日本文化に光を当てる新ビジネスは、ファッションの視点だけでなくベンチャービジネスの分野からも注目を集め、18年に分社化して製品名のまま「サムライアロハ」を名乗った。
「サムライアロハのパッケージ」
シャツは1枚3万円前後。決して安くはないが、それでも国内外の有名ブランドや大手百貨店から引き合いがあり、昨年はパリにも進出。コロナ禍でインバウンド需要が激減しているものの、出荷は年間約300着を数える。
「櫻井鉄矢社長」
「着物のリメイクは、まだまだビジネスになる。僕のやり方をまねたスモールビジネスが、全国各地に生まれてほしい」。廃棄される運命の着物に新しい役割を与え、スタッフには子育てと仕事が両立できる環境を用意した奇才には、「四方よし」の発想が染みついていた。
お問い合わせ
Copyright©City of Sendai All Rights Reserved.