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We Know SENDAI
ページID:40757
更新日:2022年4月8日
株式会社MAPPA
代表取締役
大塚 学 氏
弊社はアニメーションの企画・制作業務を行っています。テレビシリーズの制作をメインにしており、現在は深夜枠のアニメを手掛けています。2016年には劇場用のアニメーション映画も制作しました。テレビシリーズ1話30分の場合、5,000~7,000枚の静止画が必要なのですが、特別な話になると1万枚を超えることもあります。完成までには準備期間を含め1年半ぐらいを要しています。
弊社ではクオリティの高いアニメーションを納品することはもちろん、作品に込められた作り手の思いを汲みとり、深みのある仕上がりになるよう心掛けています。このような姿勢がアニメ制作業界で高く評価されている一因になっていると自負しています。さらに、弊社の作品を見て、「MAPPAのアニメはいいな」と思ってもらえるよう、1枚、1枚の静止画の質を上げるため、2018年4月2日に『仙台スタジオ』を開設しました。地元採用数名を含む13名でスタートしています。
『仙台スタジオ』は動画と仕上げが主な業務です。最終的に画面に残る線を1枚ずつ描くのが動画で、色をのせていくのが仕上げです。仙台では液晶タブレットにペンで描きこむデジタル動画を推進。紙に鉛筆で描く従来の方式では線ごとにバラつきが出るため、画面に残せる線を描くための訓練が必要でした。均一の線を描けるデジタル動画を採用することで、技術を補填しています。そのため本年度の新入社員は、入社から約2ヵ月という短期間の研修で仕事に就くことができました。また、作業スピードと質を上げていく教育にも力を入れています。
「安定した生活基盤の上で仕事に打ち込んでほしい」という思いから、仙台では全員を正社員として採用。アニメ業界の課題となっていた賃金問題の解消も目指しています。仙台に進出した理由は「地元でアニメ制作の仕事をしたい」という東北の若者たちの受け皿になることと、「仙台でアニメを学んでも就職は東京」という現状を変えたかったからです。アニメ業界全体として仕事のピークが夜型のため、地下鉄や電車、バスなど交通機関が整っており、家賃水準も東京都心と比較して手頃な点も仙台の魅力です。東北の中核都市にスタジオを構えてみると、人材を集めるうえでも大きなメリットを感じています。実際に来年度は全員新卒の十数名の採用が決まっています。
仙台市からは2年間にわたり熱心に誘っていただきました。進出する際の不動産探しはもちろん、街の状況などについても詳しく教えていただき、感謝しています。また、立地表明を行ってもらい、弊社の仙台進出を世の中の皆さんに知ってもらえたことも嬉しかったですね。今後とも仙台市と密に連携し、アニメーション制作がしっかりした仕事だと分かってもらえるよう努めていきます。
アニメ業界は海外市場の拡大もあり、産業としての成長を続けています。需要の高まりに合わせ、雇用を増やしていくことが今の1番 の目標です。3年で50名体制を目指し、広いスペースへの移転も考慮しています。新卒だけでなく経験者も積極的に採用し、教育レベルの向上や体制の強化もしながら、「クリエイティブな仕事に就きたい」という若者たちの受け皿としてしっかり機能していきたいと考えています。弊社はアニメ制作が中心ですが、クリエイティブな仕事が増えることで仙台の街もより活気づくはずです。仙台をはじめ東北には東京に負けないセンスを持った生きのいい若者が多いので、彼らと一緒にクリエイティブな仕事をしたい企業の皆さんにはぜひ仙台に進出してほしいと考えています。
( 2018年7月27日取材 )
株式会社MAPPA
本社の所在地:東京都杉並区天沼2-3-9朝日生命杉並ビル9F
仙台の所在地:宮城県仙台市宮城野区
拠点開設年:2018年
仙台拠点の主な業務内容:アニメーション企画・制作(動画、仕上げ)
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