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世界17ヵ国、147地域でBPO事業を展開

クライアントのニーズを超えたソリューションを提供

「弊社は電話、メール、チャットなどのウェブサービスを介したカスタマーケアサポートやテクニカルサポート、ITサービスを活用したバックオフィスのアウトソーシング全般などBPOサービスを主な生業としています」（上尾氏）。従業員数は10万人以上で約半数が本社のあるアメリカに勤務。アジア地区では約3万5,000名、中南米地区では約1万5,000名が働いており、世界17ヵ国、147地域でビジネスを展開し、11のタイムゾーンをカバーしている。企業理念はPassion（情熱）、Performance（実績）、Possibilities（可能性）の3Pで、「実績を残す過程で新たな気づきを得た場合には、ソリューションとして提供することにより、クライアントのニーズを超える成果をお届けしています」（上尾氏）。BPOサービスを手掛けている企業は世界に数多く存在しているが、1つの業種に特化した企業がほとんどの中で、「弊社は自動車産業、通信業、行政サービスなど幅広い業種をサポート。取引先の約75％が全米上位500社掲載の「フォーチュン500」に載っています。様々な業種をサポートすることで、1つの業種が不振に陥っても、他業種で業績をカバーできるほか、ある業種で得られたケーススタディを他の業種にソリューションとして展開できることも弊社の強みです」（上尾氏）

優秀な人材を確保できる仙台。気候条件の良さも魅力

日本初進出に際し、東京や大阪のほか、コールセンター、コンタクトセンターを展開している企業が多い札幌や沖縄なども候補地として浮上。しかし、首都圏をはじめ、札幌や沖縄は同業他社で飽和状態にあり、「弊社が新規に進出しても人材確保は困難であるとの判断から仙台への立地を決めました」（上尾氏）。仙台は電子系、IT系の学校が非常に多く、優秀な人材が豊富なことも魅力だったという。また、自然災害で電話がつながらないとクライアントに迷惑がかかるため、「大雪や台風に見舞われることが少ない仙台の穏やかな気候も決め手になりました」（上尾氏）。2018年1月15日創業の仙台本社には現在、約150名が在籍。従業員の80～90％が仙台出身者で全員が正社員として働いている。仙台本社は大手PCメーカーのサポート業務をワンストップで対応。デスクトップやノートパソコン、モニターやプリンターなどの周辺機器全体を電話やメールを介して技術的にサポート。修理の手配といった非技術的なサポートも行っている。
「仙台に進出して良かったと思えるのは仙台市からの手厚い支援ですね。ノウハウが十分にない中、仙台に立地を決めたのですが、オフィスの場所や内装などに関しても熱心なサポートを得られました」（上尾氏）。「また、アメリカ本社との時差を考慮して書類の提出期限なども柔軟に対応してもらいました」（辻氏）。「優秀な人材の確保も順調に進んでいますし、難しい業務に対して根気を持って取り組む努力家が多いことにも満足しています。食べ物も美味しいですし、期待以上の良さを実感しています」（上尾氏）

北アジア全体として新しいクライアントとのビジネスを推進

仙台本社は今後3年間で300名規模までの拡大を予定。「そうすることで、2018年8月開設の日本国内2ヵ所目となる横浜サイト、オフショアのコールセンターと共に北アジア全体として新しいクライアントとのビジネスを推進していきたいと考えています」（辻氏）。3ヵ所それぞれの特色を生かし、クライアントに合わせてカスタマイズした提案を実施。「なかでも日本にプレゼンスのあるグローバル企業との関係を深めていきたいと考えています」（辻氏）。

仙台には、コールセンター、コンタクトセンターを生業にする企業が集まり、採用面や業務面など、それぞれの企業が抱えている課題をケースシェアできる『みやぎコールセンター協議会』が存在している。「同じビジネスを生業とする仲間としてお互いを高め合える場があるのはユニークですし、弊社も助けられています。コールセンター、コンタクトセンター業務を支援したいという機運に溢れている仙台へ同業の方々にはぜひ進出してほしいですね」（上尾氏）。

（ 2018年9月14日取材 ）

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企業DATA

アロリカ ジャパン株式会社

本社の所在地：仙台市青葉区上杉1-6-6 イースタンビル9階

仙台の所在地：仙台市青葉区上杉1-6-6 イースタンビル9階

拠点開設年：2018年

仙台拠点の主な業務内容：大手PCメーカーのサポート業務を電話やメールでワンストップで対応。