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更新日:2024年4月5日
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社名:ゴリラガードギャランティ株式会社
設立:1991年
従業員:97名
本社:仙台市泉区野村字野村95-2
主な事業内容:警備業
その他:健康経営優良法人認定企業
職業ステイタスが低く、自らの仕事に誇りを持てないという課題を持っていた。
「警備員は格好良いものだ」と認識を改めてもらうべく、自社の強みである警備員のプロの技を地域社会の人たちに披露する場として、日本では唯一となる警備員のファッションショーを企画。自社だけでなく警備業界内全体の取り組みとするため、2015年に一般社団法人宮城県警備業協会に所属する同業他社の仲間たちに連携を呼びかけ、協会が主催する「警備業セキュリティフェア」の場においてその開催を実現した。これまで5年連続で開催を果たしており、そのすべての回で企画運営とショー出演の両方の役割を果たしている。
「ファッションショーの様子」
社員のメタボや生活習慣病の予防と改善に対して会社で何ができるか悩んでいた。
「食事」と「運動」の2つの面からアプローチした。
「野菜たっぷり弁当」
「エクササイズの様子」
訪ねた矢先から「普通の会社」でないことは一目瞭然だ。仙台市泉区野村にある本社。
屋根には体長約3メートルのゴリラの模型が鎮座し、下界ににらみを利かせている。中に入っても驚きは続く。玄関奥には「ゴリラシアター」と名付けられたホールが広がる。
「ここで週1回約30分間、みんなでYouTube動画に合わせてエクササイズをしています。参加は任意ですが、あえて勤務時間内にすることで、一人一人の健康が会社にとっても大切であることを共有しています」。発案者である専務の夏原潤さん(44)は取り組みの意図を語る。
「勤務時間中に実施するエクササイズ。健康診断の数値が改善する参加者が相次ぎ、担当医からも褒められている」
2020年春の始動以降、約80人のスタッフの健康状態は着実に向上。「病欠者が減った上に個々の仕事効率も上がって、いいことづくめ」と言う。今冬から実施を週2回に増やし、より多くのスタッフが参加できるようにした。
健康づくりは「食」にも及ぶ。工事現場やイベント会場などで人や車両の誘導に当たる警備員は、食事がおにぎりやパンなどの炭水化物に偏りがちという。それゆえ夏は炎天下、冬は極寒というタフな現場に立ち続けていても、肥満気味のスタッフが少なくないことが課題だった。
そこで同社は2019年から週2回、「弁当の日」を実施。関連会社の農産物生産販売「ゴリラファーム」の野菜をたっぷり使った弁当を希望者に安価に販売し、食の改善を図る。
また会社でヨーグルトを牛乳から自作し、糖の吸収を穏やかにする難消化性デキストリンの粉末も会社で購入。スタッフが自由に利用できるようにし、健康増進を後押しする。
こうした取り組みを重ねる背景には、「警備業界を変えたい」という強い願いがある。取り組みを主導する夏原さんは大学卒業後、同社のアルバイトを経て社員になった。
かつて街中で警備をしている最中、父親が前を通ったが夏原さんは目を背け、気付かれないようにしたという。「自分の仕事に誇りを持てない業界では、優秀な人材は入ってこないし、賃金も上がらない。自分の悔恨もあり、一石を投じようと決めました」。
「魅力的な職場づくりを主導する専務の夏原潤さん。「警備業に携わっていることを誇れる仲間が増え、業界は変わりつつある」と手ごたえを語る」
2015年、約150社が加盟する宮城県警備業協会の青年部の仲間に呼び掛けて、日本初という警備員のファッションショーを実施。各社の若手が制服姿でランウエーを闊歩し、警備にちなんだポーズを決めて喝采を浴びた。
ショーはその後も毎年継続し、夏原さんは「若い世代が先入観なく『かっこいい』と言ってくれるようになった。新規の採用にも離職の防止にも、すべてプラスに働いている」と胸を張る。
「スポットライトを浴びて制服姿を披露する警備員。職業ステイタスを変える一歩になっている」
四方よしの取り組みについて夏原さんは「『働き手よし』を目指すことが、会社の空気を良くするスタート地点。いい会社にはいい人が集まり、仕事の質も上がる。いい仕事をしていれば、社会にも喜ばれます」ときっぱり。大きなコストを掛けずとも実現できる改善の積み重ねで、ゴリラは社員にも地域にも優しい会社として愛されている。
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