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更新日:2024年4月5日
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社名:株式会社マイクラーク
設立:2017年
従業員:6名(グループ合計:12名 委託:17名)
本社:仙台市宮城野区榴岡1丁目6番3号 東口鳳月ビル202
主な事業内容:保険業界専用 オンライン秘書サービス
保険業界には営業職の方々と「クラーク」と呼ばれる事務系職種の方々がおり、それぞれ以下の課題がある。
営業職はお客様と直接面談する以外にも書類の記録・作成等の多くの業務が求められるため、限られた時間の中で、生産性を上げることが課題となっている。
営業職の人数に比べ圧倒的に人材が少なく、業務負担が多く、離職率が高いと言われている。また、出社を前提とした勤務形態が多いため、コロナ禍において、特に子育て中の女性にとっては負担が高く、職を辞さなければならない方が多くいた。
保険営業職と事務系職種(クラーク)の課題を結び付け、解決に向ける取組みとして日本初、業界初の保険業界専門のオンラインアシスタント業を開業。世の中の保険営業職をサポートすることで、保険業界全体を活性化することを目指している。
秘書業務、ツール制作、システム業務といった保険営業職が抱える事務的な負担、体制整備への支援などをリモートワークにより行っている。
自社内の事務系職種社員が、個人のライフスタイルに合わせた働き方ができるような職場環境づくりをすることで、事務系職種の雇用創出、ステータスを上げることに貢献している。
保険営業職の方が独立して代理店営業を行う場合、すぐに自社で事務職の方を雇用することは困難であるが、マイクラークのサービスを活用することで、業務遂行が可能となったケースが出てきており、地元仙台においても1社が新規創業に至った実績がある。また、地域女性の雇用創出にも積極的に取り組んでおり、地元仙台で5名の採用実績がある。
日本の事務系職種の女性社員は、出産、育児、夫の転勤などに伴い、積み重ねたキャリアを捨てざるを得ないケースが多い。また、多くの企業内で、代わりのきく職種という偏見があり、職場内での存在意義、働く人々の達成感が低い傾向がある。しかし、本来は優秀な事務系職種の方々がいるからこそサービス提供や営業が成り立っているため、事務系職種の重要性を再認識すべきである。
女性がライフスタイルの変化に合わせて安心して働ける職場環境づくりを目指し、フルリモートの働き方を導入し、柔軟な勤務体系の選択によって安心して働ける環境を提供している。時短勤務や子連れ出勤可能といった働き方を始め、子育てをしながらの勤務や家庭環境を大切にした勤務体系を選択できるように取り組んでおり、週に1回~2回程度出社する社員、30分遅れて出勤する社員、週に2日は午前中だけ勤務する社員、家族の仕事の都合で県外に住んでいる社員など、様々な生活環境の社員が多様な働き方をしながら助け合う職場環境が醸成できている。なお、リモートワークでも毎朝のZOOMミーティング、定期的な職種ごとのミーティングを実施するなど、社員間のコミュニケーションにも力を入れている。また、保険事務系職種の重要性を認識しているからこそ、定期的に社員へのヒアリング、満足度調査を行い、更にやりがいや働きがいのある魅力的な職場環境づくりを目指している。
2017年の開業以来、11名を採用し、離職者は0である。
国内初の保険業専門オンライン事務サービスを立ち上げた北川英之社長
北川英之社長は大手生命保険会社に12年勤めた後に独立し、保険代理店を創業。業界では営業担当者が事務作業もこなすのが通例だが、北川社長は「営業に専念したい」と考え事務職員を雇用した。すると人件費を十分にまかなう収益を上げただけでなく、時間的にも精神的にもゆとりができワークライフバランスが劇的に好転。「この働き方を同業者にシェアしたい」と2019年、国内初の保険業専門オンライン事務サービスを立ち上げた。
個人情報保護に関する認証やセキュリティシステムの整備など課題を一つひとつクリアし、サービス開始にこぎつけた。近年、事務代行業は増えているが、高い専門知識とコンプライアンス意識が求められる保険業に特化した点が他にない特徴だ。当初は「スタッフが同じオフィス内にいないのは不安」と門前払いされることが多かったというが、実際に試してもらうと使い勝手の良さが伝わり地道にクライアントを増やした。創業2年目に新型コロナの影響が広がり、リモートワークへの抵抗が減ったことも後押しした。
高い専門知識とコンプライアンス意識が求められる保険業に特化しているのが特徴
クライアントは代理店や保険会社に勤務するファイナンシャルプランナー。事務スタッフを直接雇用すると高額な人件費が発生し、さらに作業が属人的になるため急な休職・退職時に業務が滞りかねない。マイクラークは依頼したい業務量に応じて契約でき、保険業に精通するスタッフがチーム体制で対応するため、それらのリスクを軽減できる。業務はすべてオンラインで完結し、全国各地から依頼を受けられることも強みだ。
基本的に全員がリモートワークのため、全国どこでも仕事ができる
「スキルの高い人材に長く働いてもらいたい」と、働きやすさも重視する。基本的に全員がリモートワークのため全国どこでも仕事ができ、勤務時間や日数もそれぞれの事情を考慮する。保険知識のレベルや経験値、事務作業のスキル等によって配置を決めてチームを組み、誰かが急な事情で休んでもバックアップできる体制を取る。これまでに採用した正社員の退職者はゼロ。委託従業員も数多くいて、経験を積むことで正社員への登用も行う。
従来軽視されがちだった事務系職種の価値向上も、同社設立の狙いの一つだ。「営業が事務をまかなっている、という思い込みをなくしたい」と北川社長。「優秀な事務スタッフがいるからこそ売り上げが上がる。この価値観が広まれば、事務職の自信ややりがいにつながります」。事務作業そのものが商品であるマイクラークの発展は、これまで目立たなかった存在に光を当てる。
本格稼働から3年目。まだ発展途上といいながら、「市場とニーズは十分ある」と自信を覗かせる。AIがいかに進化しても、人にしかできない仕事はあると考えるからだ。「保険業界の知識とスキルを結集したスペシャリスト集団として、全国の同業者をサポートしたい」と意気込んでいる。
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